TSIグループ、請求書業務のデジタル化で業務効率化

2024年11月29日00:35|ニュースCaseHUB.News編集部
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 TSIホールディングスは、請求書処理業務の効率化を図るため、インフォマートの「BtoBプラットフォーム 請求書」を採用した。2024年11月28日、インフォマートが発表した。

 TSIグループは「ナノ・ユニバース」「ナチュラル ビューティー ベーシック」等、50を超えるブランドを展開し、全国に約800店舗を構える。アパレルは小ロット多品種を扱うため、取引先は多岐にわたり、大手商社だけでなく、小規模で細かな取引先も多い。そのため、デジタル化自体が進めづらい構造を抱えていた。

 従来の請求書処理業務は、各事業部で受け取った請求書を一旦印刷し、必要事項を裏書きした後、二人以上の確認と承認の押印を経て経理部に届けていた。経理部では約3000件の請求書をメンバーで分担し、会計システムへ手入力していた。

 また、請求書の発行業務においても、850社あまりの卸販売先に対し、事業部ごとに請求書を発行していた。締め日は5・10日ごとで、最も多い月末締めは明細含め1000枚ほど印刷していた。コピー機を占領するため、人が出社しない朝のうちに印刷し、送り先ごとに振り分けて封入作業を進めていた。専用の添付書類やメールでの送付が必要な請求書もあり、確認しながら作業をする必要があった。紙で発行していた時の月末締めは、1日を使い処理していた。

 TSIグループは以前から取引のある銀行の紹介でBtoBプラットフォーム 請求書を一部導入していたが、承認フロー上、紙への印刷が必要であり、効果的ではなかった。

 しかし、コロナ禍で紙ベースの承認作業の負担が大きくなり、請求書デジタル化のプロジェクトを立ち上げた。同じアパレル業界で先行してBtoBプラットフォーム 請求書を導入している企業の経理担当者から話を聞き、全社的な活用を決めた。

 導入後は、約1100社以上の取引先の請求書をBtoBプラットフォーム 請求書で受け取っている。PDFで届いた請求書は、AI-OCRサービスの「BP Storage for 請求書」で読み込んでいる。3000件あまり届いていた請求書の60%近くをデータで受け取ることができ、紙の削減を実感している。

 請求書の処理状況は画面上で確認できるため、担当者への連絡も容易になり、承認作業もスムーズになった。事業部側からも「慣れたらすごく楽になった」との声が上がっている。出張先でも承認ができるため、処理が円滑に進んでいる。

 請求書の発行業務では、BtoBプラットフォーム 請求書へ請求書データをCSVデータでアップロードし発行している。基本的にはRPAで自動化しており、エラーが出た場合や個別対応で添付書類が必要な場合以外は、確認作業も不要になった。

 全体で800社近い取引先にはBtoBプラットフォーム 請求書で請求書を発行している。紙での受け取りを希望する取引先には「郵送代行サービス」を利用しているため、社内で行っていた毎月の郵送作業はほぼなくなった。

 BtoBプラットフォーム 請求書の導入により、丸1日かけていた月末締めの発行作業が半日ほどで完了するようになった。封入作業がなくなったことも大きな効果であり、データで受け取る取引先には発行後即日でメールが届くため、「請求書が届きますか」といった問い合わせも減った。

 TSIグループは今後、グループ会社への展開を含め、請求書業務のデジタル化をさらに推進していく考えだ。

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