三菱UFJ銀行は、クラウド経営管理システム「Loglass 経営管理」を採用した。8月31日、ログラスが発表した。国内3部門にまたがる銀行経費領域の集計や配賦を自動化・標準化し、計数集計工数を約6割削減する見通しだ。創出した時間を分析や施策推進に充て、施策効果に基づいた機動的な資源配分を目指す。
三菱UFJ銀行の予算統括室は、信託や証券などを含む三菱UFJフィナンシャル・グループのリテール・デジタル、法人・ウェルスマネジメント、コーポレートバンキングの国内3事業本部を共管する管理会計の統括部署だ。同行の経費領域では約50部署、数千にわたる施策を管轄しており、従来は100を超える表計算ファイルを連携させながら調整処理や部門・セグメントへの多段階配賦を行っていた。そのため、組織再編や業務移管のたびに修正作業が発生し、データの収集や加工、整合性確認の負担に加え、業務の属人化や手戻りが課題となっていた。
同室は、管理会計のPDCAサイクルを支えるデータとルールを共通基盤に集約し、業務の軸足を収集や集計から分析や推進へ移すことで意思決定の質と速度を高めるため、新システムの検討を開始。内製化を含む複数の選択肢を比較し、実データによるPoC(概念実証)を通じて実務適合性を検証した。
検証の結果、数千の施策に紐づく調整処理や多段階配賦ロジックを正確に組み込める設計力と約2カ月という短期間で本稼働できる導入スピードを評価した。あわせて、従来の表計算ソフトのフォーマットを活用しながら自動集計とデータベース化ができる親和性や、組織再編などのマスタ変更を行員自身がノーコードで対応できる運用の柔軟性も決め手となり、Loglass 経営管理の採用を決めた。
システムの稼働により、これまで手作業で行っていた経費管理の計数集計や配賦業務の多くが自動化・標準化される見込みだ。これにより計数集計工数を約6割削減し、集計や確認に充てていた時間を分析や事業推進といった具体的なアクションへ振り向けることで、データに基づく高度で機動的な資源配分につなげる。
三菱UFJ銀行 予算統括室の福田幸弘氏は、「予算統括室が目指すのは、数字を集めて整えるだけでなく、数字を起点に事業を動かす組織だ。本取り組みは、銀行経費を起点に管理会計のデータやルールを共通基盤に集約し、集計時間を分析、対話、意思決定へ振り向けるものとなる。両社で早期立ち上げと効果検証を進め、実務定着と活用拡大を通じて、高度で機動的な経営判断を支える基盤へ発展させていきたい」とコメントしている。