カラーは、Wasabi Technologiesのクラウドストレージ「Wasabi Hot Cloud Storage」を採用し、約500TBのアーカイブデータをオンプレミス環境から移行した。9月12日、Wasabi Technologies Japanが発表した。
カラーは、「エヴァンゲリオン」シリーズなどを制作する映像企画製作会社。18年にわたる作品制作を通じて蓄積した膨大な静止画や動画などのアーカイブデータは、同社にとって重要な知的財産となっている。これらのデータはこれまでオンプレミスで保存されていたが、近年、データ量の増大に伴い、ハードウェア障害によるデータ損失のリスクや、管理コストの増加が課題となっていた。
そこでカラーは、データの安全性を確保し、コストを抑制するために、Wasabi Hot Cloud Storageの導入を決めた。Wasabi Hot Cloud Storageは、低コストで高性能なクラウドストレージサービスで、他のクラウドストレージサービスとは異なり、データへのアクセスやダウンロードに対する従量課金が発生しないため、予測可能で費用対効果の高いストレージソリューションとなる。
Wasabi Hot Cloud Storageの導入で、カラーはハードウェア障害対応や更改対応から解放され、システム管理業務の効率化を実現した。これにより、システム部門はより本質的なシステム企画や管理業務に集中することが可能となる。カラーのシステム部 主任 システムエンジニアである三澤一樹氏は、「Wasabiのクラウドストレージを導入することで、HDDの障害対応や、ハードウェア更改対応から解放されて、システム管理業務に専念できるのは非常に大きい」と述べている。また、「Wasabiのクラウドストレージを利用することで、インフラコストは既存のシステムとそれほど変わらない状況で、管理運用コストは80%ぐらい減るのでは」と、コスト効果に期待を寄せている。
Wasabi Technologies Japan取締役社長の脇本亜紀氏は、「Wasabiを導入することで、システム部門では作業効率が向上しただけでなく、データ損失の心配なく創造的なアイデアの創出を支援できるようになります」とコメントしている。カラーは今後、Wasabi Hot Cloud Storageの活用で、複数の制作拠点からのアーカイブデータへのアクセスを可能にして業務の拡張性を向上させる予定だ。