YUIME、「伝発名人クラウド」で契約書発行業務を効率化

2024年12月4日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 YUIMEは、「kintone」と連携可能な帳票発行システム「伝発名人クラウド」を採用し、契約書発行業務の効率化を図った。2024年12月3日、ユーザックシステムが発表した。

 YUIMEは、一次産業に特化した人材支援企業である。全国規模で人材派遣と登録支援機関の両機能を備え、「日本の一次産業を、世界の一流産業にアップデートする」というビジョンを掲げ、一次産業における慢性的な人材不足解消を目指している。

 YUIMEは当初より販売管理システムとしてkintoneを導入していたが、事業拡大に伴い帳票発行の効率化が必要になった。そこで、従来kintoneの個人情報画面を見ながらExcelフォームに手入力して作成、印刷していた労働者派遣個別契約書と派遣先通知書の作成業務を効率化するため、伝発名人クラウドを導入した。

 伝発名人クラウドは、ユーザックシステムが30年以上の実績を持つ帳票発行ソフト「伝発名人」のクラウド版。初期費用・ランニング費用が低コストで手軽に導入できる点が特徴だ。

 導入以前は人材派遣事業の案件が少なく手入力でも対応できていたが、案件増加に伴い入力・確認作業時間が増え、ミスも発生するようになった。kintoneでは営業、事務、経理など各部門間で情報共有できていたが、派遣に係る契約書だけが切り離された状態になっていたことも課題だった。

 導入の決め手は、「kintoneの印刷機能や他のプラグインに比べて伝発名人クラウドが帳票発行ソフトとして優れている」点だったとYUIME DX戦略室室長 中村啓太氏は語る。特に派遣先通知書は、人、労働条件、待遇や手当、従事する時間帯毎の報酬金額など、細かな条件で印字内容を判断する項目が多く、kintoneの印刷機能では対応できなかった。伝発名人クラウドは、シンプルな計算式に加え、IF文やSelect Case文なども利用でき、算出した値に文字列を追加して別項目に印字するなどきめ細かい設定が可能で、YUIMEの要件を満たしていた。

 kintone連携についても、ユーザックシステムに開発を依頼することも検討したが、伝発名人クラウド上にkintone連携のための設定画面があり、自社で簡単に接続できた。kintoneアプリのフィールド名を参照しながら直感的に項目設定ができるため、スムーズに連携設定を進められた。帳票が2種類だったこともあり、全体の構築期間は1週間ほどで、すぐにテスト稼働に移行できた。

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伝発名人クラウドで発行した労働派遣個別契約書

 運用開始から2~3ヶ月が経過し、大きな問題もなく稼働している。Excel運用時は入力に1件当たり5~10分程度かかっていたが、kintoneとデータ連携して印刷でき、チェック業務を含め最大で1件当たり30分程度の業務削減効果が出ている。発行枚数は多い月で150件程度なので、1ヶ月当たり約75時間の効果が出ている。以前は印刷した書面とkintoneの画面を見比べてチェックしていたが、PC画面上でチェックできるようになり、管理部署からも好評を得ている。

 中村氏は、「DX戦略室としては、常にアンテナを張っていいソリューションがあれば取り入れて業務拡大のためアナログな業務を排除していかなければならない」と今後の展望を語った。ユーザックシステムの他のソフトウェアにも関心を示しており、Webブラウザで行っている業務の改善やメール業務自動化など、利用できるシーンがあれば活用していきたいと考えている。 

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