アパレル事業を手がけるyutoriは、事業部を巻き込んだ経営管理とグループ全体の適切な管理体制の構築を目的に、経営管理プラットフォーム「DIGGLE」を2025年8月から本格導入した。8月20日、DIGGLEが発表した。これまで表計算ソフトで行っていた予実管理業務の属人化を解消し、集計工数を削減することで、経営資源の戦略的な投資判断につなげたい考えだ。
yutoriは、古着コミュニティ「古着女子」の運営から事業を開始し、「9090」や「centimeter」など複数のファッションブランドを手がけるアパレル企業。近年はM&Aも積極的に行っており、事業の多角化とグループ経営の高度化を進めている。
同社では従来、予実管理を表計算ソフトで行っていたが、事業の拡大に伴い、管理が複雑化し集計工数が増大していた。また、業務の属人化も課題となっており、グループ全体として適切な予実管理体制を構築する必要があった。
こうした背景から、新たな経営管理プラットフォームの導入を検討し、DIGGLEの採用を決定した。選定にあたっては、ブランド別や店舗別でのPL(損益計算書)作成や分析、レポート作成が容易に行える点を評価した。加えて、分かりやすいUI/UXで事業部を巻き込んだ予実管理に適していることや、子会社を含めたグループ全体の管理体制を構築できる点も決め手となった。
DIGGLEの導入により、データが一元化され、これまで手間のかかっていた集計作業の工数が削減される見込みだ。社内向けの予算作成フローを確立し、各事業部による見込み運用の定着を図ることで、見込み精度の向上も期待する。将来的には、子会社の管理を含めた予実突合を実現し、グループ全体としての適切な管理体制を構築する。
yutoriで執行役員兼コーポレート本部長を務める桐山英夫氏は、「予実管理は経営上の意思決定に最も影響を与える業務の一つであり、事業部の成長を後押しするうえで必要不可欠だと考えている。DIGGLEの導入で従来の課題を解決し、経営陣や事業部に対して付加価値のある情報を提供する運用を目指す。目に見える数字を通して会社の強み・弱みを分析し、過去・現在を的確に把握することで、まだ見ぬ将来を創造していきたい」と話している。