司企業は、倉庫業務の標準化と効率化を目的に「ロジザードZERO」を採用した。6月18日、ロジザードが発表した。
司企業は、全国約130拠点の営業所とグループ会社を展開し、流通業向けに柔軟な物流サービスを提供している。2023年、静岡県富士市に製紙会社向けの新たな物流拠点として富士営業所を開設した際、業務の属人化や効率化の課題を背景に、クラウド型倉庫管理システムの導入を検討した。
富士営業所では、丸富流通から委託を受けて丸富製紙のトイレットペーパーを扱うことが決まっていた。800を超えるSKU(Stock Keeping Unit) や高頻度な入出荷、先入れ先出しなどのロット管理が必要となり、短期間でのシステム構築が求められた。従来はExcelやAccess、自社開発アプリで管理していたが、業務効率化を体現するモデル営業所を目指し、短期間で導入可能なパッケージ型WMSの導入が最適と判断した。
現場での使いやすさや直感的な操作性、入力項目の少なさが評価されロジザードZEROが採用された。ロジザードの担当者による迅速な対応や、現場の業務内容を丁寧に整理し、具体的な業務フローとして提案する姿勢も決め手となった。荷主側でもアカウント発行によりリアルタイムで在庫状況を確認できる点も利点とされた。
導入は、問い合わせから約2カ月という短期間で進められた。営業やSEとの意見交換を通じて、現場の運用イメージを具体化し、業務フローに即した専用マニュアルの作成や丁寧なレクチャーが行われた。運用開始後は、イレギュラーなケースやマニュアルにない事象にも営業担当やサポートセンターが迅速に対応し、現場の混乱はなかった。
1日平均4000~5000個の商品を扱う中で、富士営業所の開設以来、誤出荷などのトラブルは一切発生していない。現場負担を軽減するため、ブロック単位でのロケーション管理やシンプルな運用を実現し、誰もが直感的に操作できる点が現場から高く評価されている。新人スタッフでもすぐに使えるマニュアルや、在庫管理・ピッキングリスト機能による問い合わせ対応の迅速化も恩恵として挙げられている。
今後の展望として、富士営業所で構築した運用スキームは他拠点のロールモデルとなり、静岡県内や全国への展開も視野に入れている。全社的な物流業務の運用フローやシステムの見直しも進めており、WMSと自社アプリを組み合わせた運用の可能性を検証するプロジェクトも始動している。
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