ゆうちょ銀行、1億口座超の本人確認情報をオンラインで提供へ

2024年9月9日08:10|ニュースリリース公開日 2023年11月7日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ゆうちょ銀行が、NECが運営する「マルチバンク本人確認プラットフォーム」に2024年1月から参画することを、NECが2023年11月7日に発表した。これにより、ゆうちょ銀行が保有する顧客の本人確認済み情報を、本人の同意のもとオンラインで提供することが可能になる。

 近年、オンラインサービスの普及に伴い、本人確認書類の偽造による不正利用や、利用可能な本人確認書類を持たない顧客への対応が課題となっていた。こうした背景から、本人確認書類に依存しない新たな本人確認手段へのニーズが高まっていた。

 NECは2020年に複数の金融機関と共同で、金融機関が保有する信頼性の高い本人確認済み情報をサービス事業者に連携し、オンラインで本人確認に活用する仕組みを構築。ゆうちょ銀行の参画により、10行の金融機関が保有する合計1億口座以上の本人確認済み情報を提供できるようになる。

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サービスの利用イメージ

 このプラットフォームの特長は、顔写真付き本人確認書類がなくてもオンラインで本人確認が可能なこと、照合業務の軽減や申込者の情報入力補助として利用可能なこと、金融機関の情報を保持しないため個人情報漏洩リスクを最小化できることなどが挙げられる。

 ゆうちょ銀行にとっては、顧客の利便性向上につながるほか、自社の保有する顧客情報の新たな活用方法を開拓することになる。また、オンラインサービス事業者にとっては、信頼性の高い本人確認手段を得られることで、サービスの安全性と利便性の向上が期待できる。

 ゆうちょ銀行とNECは、このプラットフォームを通じて、デジタル社会に求められる利便性と安全性を両立するオンライン完結の本人確認を社会に提供していくとしている。今後は口座番号情報の提供も検討されており、さらなる利便性向上が目指されている。

ニュースリリースURL
https://jpn.nec.com/press/202311/20231107_01.html