中部電力パワーグリッドは、オラクルと進める高度計測インフラ(AMI)の取り組みで、スマートメーターの設置台数が1000万台に達した。メーターデータ管理システム(MDMS)「Oracle Utilities Meter Data Management」を最新版にアップグレードし、第2世代スマートメーターによる15分間隔の検針データ収集に対応した。分散型エネルギーリソース(DER)の活用拡大などを見据えた、次世代の電力系統運用を支える基盤を整えた。11月4日、日本オラクルが発表した。
中部電力パワーグリッドは一般送配電事業者として、愛知県、三重県、岐阜県、長野県、静岡県を含む中部エリアに電力ネットワークサービスを提供している。Oracleは2013年にスマートメーター制御管理システムが始動して以来、同社のAMIの取り組みを支援してきた。
今回のシステム刷新では、常時稼働する環境の運用継続性を維持しながら最新化を進めると同時に、新たなインターバルデータの要件に対応する必要があった。最新版のMDMSは第2世代スマートメーターに対応し、15分間隔の検針データの収集や複雑なデータ配信要件に対応する。法人・家庭向けのメーター全体で拡張性や運用の安定性も高めた。スマートメーターのデータをより有効に使えるようになり、電力使用状況の可視化の精度向上や電力系統運用の効率化、顧客サービスの向上につながる。
中部エリアの電力小売事業者にとっても、提供されるメーターデータの活用の幅が広がる。電力使用量が目標値を上回りそうな顧客への事前通知や、太陽光発電の発電状況の把握ができるようになり、余剰電力の有効活用を支える新サービスも期待される。より精緻な料金計算が可能になり、時間帯別(TOU)料金など柔軟な料金プログラムも作れる。顧客の効率的な電力利用を後押しし、需要ピーク時の負荷の低減にも寄与する。
アップグレードは、Oracleが日立製作所などと連携し、同社の運用要件に基づいて実施した。開発、テスト、検証を含む体系的な設計・構築のプロセスに加え、運用ニーズに合わせた性能テストも行った。
同社は、今回のアップグレードを第2世代スマートメーターの導入と国のエネルギー政策の推進に向けた重要な一歩と位置づける。綿密な計画と検証、関係者の連携によって円滑に移行でき、電気自動車(EV)や太陽光発電などDERの活用拡大を含む将来の電力システムの進化を支える基盤を整えたとしている。