ふくおかFG、エクサウィザーズと事務センター業務をAI前提で再設計 申込から保管まで

2026年11月5日09:00|ニュース|CaseHUB.News編集部
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 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)は、エクサウィザーズとの業務提携を強化し、事務センターなどのバックオフィス業務をAI前提で再設計する取り組みを始める。申し込みから書類の保管までの工程を一貫して見直し、データ入力やシステム操作をAIエージェントやRPAに任せ、職員は確認・承認と例外的な案件の対応に専念する体制を目指す。支援はエクサウィザーズが2026年8月に福岡市に設立したエクサフォワード九州が中心となって担う。11月4日、エクサウィザーズが発表した。

 FFGは2026年10月、顧客体験、業務、組織をAI起点で作り直す「AIファーストの組織変革」を公表した。銀行業務全体を対象とする七つのコアユースケースを掲げ、バックオフィスでは「AI×BPR」で業務を抜本的に再設計し、人の役割を確認や例外判断に移す方針を示している。九州は全国に先駆けて人口減少が進む地域で、地域金融機関には限られた人員で業務品質を保ちながら、顧客や地域への支援を強めることが求められている。

 銀行のバックオフィス業務は、顧客の申し込みから営業店での受付・処理、本部での書類確認、登録・処理、保管までの工程で構成される。現状は紙の手続きが多く、各工程で目視チェックや照会、データ入力が発生する。書類に不備があれば返却して再記入を依頼するやりとりが工程間で生じ、処理後の書類の保管や控えの送付にも人手がかかる。特定の工程をAIに置き換えるだけでは効果が限られるため、入り口から保管までを一貫して見直す。

 再設計は三つの原則に基づいて進める。申し込みを電子で受け付けて後続工程にデータを自動連携する「Web化・システム化」、書類のチェックや入力作業を自動化する「AIエージェント・RPA活用」、従来の規程やルールを前提にせずにプロセスを見直す「BPR」だ。

 第1段階では、事務センターなどの業務のうち、処理件数が多く紙や目視確認の負担が大きい手続きから着手し、成果を確かめながら対象業務と拠点を広げる。営業店の受付段階でAIが書類のチェックと照会を自動で行い、職員は1次承認と特殊な案件の対応に専念することで、本部での書類確認の工程そのものをなくすことを目指す。本部の登録・処理ではAIエージェントやRPAがデータ入力とシステム操作を担い、職員が結果を承認する。書類を電子のまま扱い、紙の保管や控えの送付の工程もなくす。

 エクサウィザーズグループは、業務プロセスの可視化と変革案の立案から、AIエージェントの開発・実装、現場への定着までを一貫して支援する。エクサフォワード九州のコンサルタントとエンジニアが福岡を拠点にFFGの現場に常駐し、事務センターなどの担当者と一体で改革を進める。FFGの職員が自らAIを使って業務改善を続けられる体制づくりも支援する。

 両社は2025年5月に業務提携を結び、本部業務を中心にAIの活用を進めてきた。営業店から本部への事務手続きや規程に関する問い合わせにAIが回答案を示す仕組みや、契約書・帳票の不備をAIが抽出する仕組みを構築したほか、ベテラン社員の経験や判断基準をAIで整理してナレッジとして蓄積する取り組みも行った。本部業務でAI活用の有効性を確認できたため、対象をバックオフィス業務全体に広げる。FFGはAIへの業務シフトで生まれた人員やリソースを、高付加価値の領域や成長領域に振り向ける方針だ。エクサウィザーズは今後、FFGとの連携のもと、本取り組みで得た知見を九州の自治体や企業のAI活用支援に生かすことも検討する。

ニュースリリース