RYODENは、2026年10月に発売したAIを使ったトラップ遠隔監視システム「Pescle Lite」の通信に、ソラコムのAI/IoT通信プラットフォーム「SORACOM」を採用した。ネズミや害虫の捕獲装置に取り付けた機器のカメラ画像をセルラー通信でクラウドに送り、Wi-Fi環境のない工場の敷地内や屋外でも手軽に導入できるようにした。11月4日、ソラコムが発表した。
気候変動や法規制の改正などを背景に、害虫や害獣の駆除・予防を定期的・計画的に行うペストコントロールの重要性が高まっている。一方で、多数の装置を見回って確認する作業には時間と人手がかかり、効率化が求められていた。
RYODENは、AIとIoT、センサーで害獣・害虫を遠隔監視するソリューション「Pescle」を、総合的有害生物管理(IPM)を支援するペストコントロール会社向けにサブスクリプション型で提供している。衛生管理が欠かせない工場などで、早期発見と原因分析を可能にし、業務の品質向上と省力化を支援する。
新製品のPescle Liteは、ネズミや害虫用の箱罠や捕獲トラップに取り付けるIoT機器で、小型カメラとセルラー通信モジュールを内蔵する。撮影した画像と独自開発の検知AIを組み合わせて捕獲装置の状態の変化を捉える。電源は乾電池で、既存の装置に追加するだけでIoT化でき、難しい設定は要らない。設置した日から変化のあった場所をWeb上で確認したり、通知を受け取ったりできる。定期的な巡回から、データに基づいて必要な場所を優先して作業する運用に変えることで、移動や点検の手間を減らし、防除の品質を高める。
SORACOMを採用した理由は三つある。一つ目は、事業の拡大に合わせて必要な数のIoT SIMを調達でき、管理画面で回線ごとの通信の開始・休止や接続状況を確認できる点だ。データ通信量などが条件を満たした際に、メール通知やSIMの一時休止などを自動で実行する機能も備える。二つ目は、事前に設定した期間・通信量の範囲内であれば、製造時の疎通テストから在庫期間中の通信料金が免除される「テストモード」を使える点だ。RYODENは製造時にSIMのキッティングと疎通確認まで済ませて在庫として保管し、顧客が電源を入れるだけで使い始められる状態で出荷する。通信費は商用利用の開始時から発生する。三つ目は、1枚のSIMで国内外に対応でき、将来の海外展開にも同じSIMとシステムで対応できる点だ。
RYODENは今後もPescleを通じて、IoTとAIを活用したペストコントロール業務の効率化と高度化を支援する考えだ。