ダスキン、サステナビリティ情報管理を高度化 グループ1200拠点のデータ集計を効率化

2025年12月22日19:51|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ダスキンは、サステナビリティ関連情報の収集・管理を効率化するため、Booostが提供するサステナビリティERP「booost Sustainability」を採用した。12月22日、Booostが発表した。グループ会社を含む約1200拠点の環境関連データを一元管理し、有価証券報告書におけるサステナビリティ情報の開示義務化への対応を加速させる。

 清掃・衛生用品のレンタルや「ミスタードーナツ」などのフードサービスを展開するダスキンは、1999年から独自のシステムを構築してエネルギー使用量(電気・燃料・熱など)や算定されるGHG排出量などの環境数値の管理を行ってきた。しかし、社内インフラの老朽化に伴うシステムの刷新や、さらなる業務効率化が課題となっていた。また、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)による基準公表を見据え、国際的な開示基準に整合した精緻なデータ管理体制の構築を急いでいた。

 booost Sustainabilityの採用にあたっては、将来的なデータ収集範囲の拡大や事業環境の変化に柔軟に対応できる拡張性を評価した。また、フランチャイズビジネスを展開する同社にとって、多くの拠点を抱える大手企業での導入実績が豊富であり、信頼性が高いことも決め手となった。

 今回の導入により、Scope1・2・3のほか、水や廃棄物などの環境関連項目をより効率的かつ精緻に算出できる仕組みを整備した。従来はシステムの改修などで対応していたデータ管理を新システムへ移行し、運用の負荷を軽減する。これにより、サステナビリティ情報の収集・集計を早期化し、経営判断や企業価値向上に資するサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)経営の実現につなげたい考えだ。

 ダスキン品質保証・リスク管理部品質保証・環境推進室室長の梁川雅生氏は、ESG関連のデータ管理が複雑化していくことを踏まえ、収集効率の向上とシステムインフラの刷新を目的に導入を検討したと説明する。booost Sustainabilityは同社の方針と合致しており、先行導入されている多くの拠点を抱える大手企業での実績も信頼の裏付けになったとしている。

 今後、ダスキンは同プラットフォームの活用を通じて、情報の開示対応にとどまらず、サステナビリティ情報の高度化を推進していく。Booostは、ダスキンの管理基盤構築を支援するとともに、効率的なデータ算出に向けた提案を継続していく方針だ。

ニュースリリース