朝日生命保険は、営業職員約1万5000人が使う自社開発の業務システム「スマートアイⅡ」に、テックタッチのAI型デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)「テックタッチ」を導入した。9月28日、テックタッチが発表した。システムを改修せずに画面上で操作ガイドやお知らせを表示でき、システム開発の知識がない現場部門でもノーコードでガイドを設定し、営業職員への周知に活用できる。今後は他の業務領域への展開を検討する。
1888年創業の朝日生命保険は、全国の営業職員が使う営業端末と、その端末上で利用する自社開発の業務システムを「スマートアイⅡ」と総称している。営業職員約1万5000人が、保険提案書の作成や契約保全業務などに日々利用している。
営業端末上で使うスマートアイⅡの操作性を高めたり、営業職員への案内を迅速に表示したりするには、本格的な開発工程を要する。このため、細かな改修であっても相応の時間とコストがかかっていた。朝日生命保険は、システムの開発を伴わず、現場部門が迅速に対応できる仕組みを求めていた。
同社は中期経営計画「ネクストA」でDX戦略を重点取り組みテーマの一つに位置付け、システム基盤の整備を進めている。その一環としてテックタッチを採用した。スマートアイⅡは専用端末上で利用する業務システムであるため、その環境で安定して動作することが重要な要件だった。
複数のソリューションを比較する中で、テックタッチが専用端末やIE互換の独自ブラウザ上でも安定して動作することを確認した。条件分岐を伴う自動操作など、複雑な設定をノーコードで実装できる点や、システム改修なしに操作ガイドや吹き出しを表示できる点も評価したという。スマートアイⅡ上でのトライアルを通じて活用の見通しが立ったことが、採用の決め手となった。
導入後は、現場部門がノーコードで吹き出しや操作ガイドを設定している。営業職員向けのお知らせをスマートアイⅡのトップ画面に直接表示できるようにし、新機能の追加案内やシステムの稼働スケジュールなどを伝えている。従来はメールなどのテキスト情報が中心だったが、視覚的に分かりやすい形で、必要な情報を迅速に届けられるようになった。
操作ガイドを短時間で実装できる点も評価され、現場からは「社内への周知ツールとして便利」との声が寄せられているという。スマートアイⅡは複数の部門が横断的に利用しており、朝日生命保険は関連部署と連携しながら、事務系処理など他の業務領域への展開を検討する。
朝日生命保険デジタル戦略企画部の石岡学氏は「スマートアイⅡは自社開発のシステムのため、細かな改修のたびにグループ会社への依頼が必要で、実現までに時間がかかることが課題だった。テックタッチを使えば、ユーザー部門がノーコードで操作ガイドやお知らせを作成でき、内容によっては1時間もあれば実装できる。営業職員へ迅速に情報を届けられるようになった。今後は事務系処理など、より幅広い業務で活用を検討していきたい」と話している。