GMO TECHは、Ahrefsが提供するAI検索可視化ツール「ブランドレーダー」を活用し、AI検索エンジンにおける言及状況や推薦理由の分析体制を整えた。9月28日、Ahrefsが事例情報を公開したと発表した。従来のSEO分析データとAI検索の回答データを重ねて分析することで、市場全体の需要構造を踏まえたマーケティング施策の立案や顧客支援の高度化につなげている。
インターネット集客支援事業を手掛けるGMO TECHでは、検索アルゴリズムの研究成果を自社サービスや顧客支援に展開している。近年台頭するAI検索への対応を進めるなかで、観測対象とするプロンプトの設定に課題を抱えていた。自社に都合の良い回答が出やすい問いや、実際の需要から外れた問いに対象を絞ってしまうと、市場の全体像を見落としたり施策の評価が偏ったりするリスクがあった。
そこで同社は、Ahrefsが蓄積した膨大なプロンプトデータや検索需要データを参照できるブランドレーダーを採用した。自社が想定していなかった問いや競合他社の動向も含めて俯瞰し、市場全体の需要を把握したうえで、継続監視すべきプロンプトを設計できる点を評価した。
ブランドレーダーの導入により、従来のSEO分析で培った知見をAI検索の領域へ拡張させた。自社と競合の言及数やAIシェアオブボイスといった「量」の比較にとどまらず、回答本文を読み込んでどのような用途や条件で自社ブランドが推薦されているかという「文脈」の分析まで実施している。料金や実績に関する誤情報も把握できるようになり、修正すべき情報や接点の具体化につながった。
実際の運用では、ブランドレーダーを起点に約4万件のAI回答データを解析。必要に応じて検索データも重ね、MCPを介してAIにデータを渡すことで、大量の回答を共通の観点で分類・比較する体制を構築した。ファンアウトクエリを集計し、特定のキーワードで上位を獲得した場合に影響し得るプロンプトの範囲を推定して、顧客支援における施策の優先順位付けに活用している。
GMO TECH 執行役員・アルゴリズム研究室長の中原卓馬氏は、「AI検索を分析する際は、ブランドが言及されたかだけでなく、どのような用途や条件で推薦されているかを分けて見ることが大切だ。大量の回答を比較すると、個別の回答だけでは見えない共通の傾向が分かる。誰にどのような文脈で推薦されたいかという企業側の意図と、実際に検索されている言葉の双方を確認しながら、強みとブランド名、製品名の関係を明確にしていくことが重要だ」と話している。