モランボンは、社内専用の生成AIチャットボット「モランチャット」を2026年6月から運用している。開発と全社活用に向けた伴走支援を担うB-Rocaが9月28日に発表した。モランボンは、入力内容が外部AIモデルの学習に利用されないセキュアな社内環境で、文書作成やデータ分析などの業務を支援するとともに、ワークショップや利用状況の分析を通じて全社的なAI活用の定着を目指す。
調味料や食品の製造販売を手がけるモランボンは、かねて業務プロセスのデジタル化を推進してきた。その次の一手として生成AIの全社活用を目指していたが、食品業界では商品開発や生産、営業、バックオフィスと業務が多岐にわたり、ツールの導入にとどまらない現場に寄り添った定着支援が必要とされていた。そこで同社は、セキュアな専用チャットボットの開発と社内浸透支援を一体で進めるため、B-Rocaのソリューションを採用した。
モランチャットは2026年6月から運用を開始している。入力した内容が外部のAIモデルの学習に利用されない社内環境で稼働し、社内規則やマニュアルを参照して社員の質問に即時回答する。文章の生成や要約、翻訳、メールの下書きといった日常業務の支援に加え、コードインタープリター機能を備え、数万行規模のExcelやCSVデータの集計や分析にも対応する。また、AIモデルの進化に合わせて、性能とコストのバランスを考慮したモデル選定や機能拡張が継続的に行われる。
全社への浸透に向けては、B-Rocaが実際の業務を題材にした社員向けワークショップを実施しているほか、利用データの分析レポート作成、部署横断での活用事例共有や推進役となる社内チャンピオンの育成、最新のAI動向の定期共有といった伴走支援を提供している。
今後は社内での浸透状況を踏まえ、MCP(Model Context Protocol)を活用した業務データの参照やレポート自動化など社内システムやデータベースとの連携、さらにはAIエージェント化といった機能拡張を検討していく。
モランボン経営戦略室長の姜永福氏は、「生成AIは導入すること自体が目的ではなく、社員一人ひとりが日々の業務の中で使いこなせるようになって初めて価値が生まれると考えている。B-Rocaにはモランチャットの開発だけでなく、ワークショップや利用状況の分析を通じて、現場に寄り添った定着支援をしてもらっている。今後は社内システムとの連携など、さらなる活用の広がりにも期待している」と話している。