オムロン、国内約1万人にDX教育 受講率99%

2026年5月31日18:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 オムロンは、長期ビジョン「Shaping the Future 2030」の実現に向け、国内の全社員約1万人を対象としたデジタルトランスフォーメーション(DX)教育プロジェクトを進めている。教育基盤にはSTANDARDのDX個別教育プラットフォーム「TalentQuest」を採用した。5月29日にSTANDARDが発表した。受講率は99%を超えたとしている。

 オムロンは、センシング&コントロール+Think技術を軸に、制御機器、ヘルスケア、社会システム、電子部品に加え、データ活用を前提とした事業を展開している。長期ビジョンでは、カーボンニュートラルやデジタル化の進展、健康寿命の延伸といった社会課題への対応を掲げており、データとデジタルを前提とした経営・事業変革が求められている。

 従来は、一部のデジタル推進人材に業務改善やデジタル活用の負荷が集中する傾向があった。このため、全社員の知識とスキルを底上げし、各部門で主体的に取り組める体制の構築が課題となっていた。一方で、社員ごとにITやDXの理解度や経験に差があることから、画一的な教育ではなく、個々の習熟度に応じた学習設計が必要とされていた。

 同プロジェクトでは、アセスメントにより各社員のスキルレベルを可視化し、その結果に基づいて受講内容を個別に提示する仕組みを採用した。学習体系は経済産業省のデジタルスキル標準(DSS)に準拠しており、基礎から応用まで段階的に学べる構成となっている。受講者は自身に必要な講座を選択し、業務と並行して学習を進める。

 運用面では、事務局、事業部門の窓口、経営・上位職の三層でフォロー体制を整備した。人事部門や広報部門とも連携し、全社展開に向けた周知や運営を行った。導入前にはプロジェクトメンバーが受講プロセスを検証し、改善を重ねた。

 受講後のアセスメントでは、全体の約30%の社員で評価ランクの向上が見られ、全評価項目の平均値も上昇した。一方、約10%は自己評価の見直しによりスコアが低下したが、理解の精度が高まった結果と位置付けている。アンケートでは、経営理念とDXの関係性への理解や、業務での活用に関する報告が寄せられた。

 オムロン デジタル戦略構築部の長門剛史氏は、「本取り組みは人材基盤整備の初期段階に当たる。今後は実務に直結するスキルの習得を進めるとともに、教育プロセスへの組み込みにより継続的に運用できる体制を整備する」と述べている。

ニュースリリース