ミサワホームは、顧客向けのコンタクトセンターにおける応答サポートの強化を目的に、音声対応の生成AI要約支援システム「C-AI」を導入した。5月29日、ミサワホームが発表した。2025年10月より実運用を開始しており、通話内容の登録業務に生成AIを活用することで、後処理時間を1件あたり約4分30秒短縮した。今後は創出した時間を顧客との対話に充て、住生活価値の向上やさらなる満足度向上につなげる。
住宅業界を取り巻く環境として、近年は深刻化する人手不足への対応や、多様化するライフスタイルへの迅速な対応が求められている。ミサワホームではこうした背景から、単なる業務の省力化にとどまらず、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進を通じて労働生産性を高めるための取り組みを進めていた。最新の技術と人間の感性を融合させることで、安全・安心な暮らしを支え続ける持続可能なサービス体制を構築することが急務となっていた。
同社は今回のシステム導入にあたり、生成AIを単なるツールとしてではなく、コンタクトセンターの進化を支える重要なインフラとして位置づけた。オペレーターと共に名称を決定したC-AIを「パートナー」と捉え、手作業による要約ログ作成という事務負担を軽減するとともに、顧客の細かな困りごとや想いを汲み取る「共感の時間」を最大化することを真の目的としてプロジェクトを推進した。
具体的な運用プロセスにおいては、受付窓口と一体となった改善ループ(Agile Loop)を構築した。システムに入力した音声ログデータと、実際に出力された要約との差異を特定し、詳細な分析を重ねることで即座にプロンプトを改善する仕組みを運用している。この常時アップデートを行う改善ループによってオペレーションを最適化した結果、受電後の事務負担の大幅な削減とともに、顧客からの電話に対する応答率向上という成果が得られた。
今回のシステム導入により、オペレーターがこれまで多くの時間を費やしていた事務作業から解放され、顧客との対話や最適な解決策の検討といった、人間にしかできない付加価値の高い業務へシフトできる環境が整った。ミサワホームは、今後もDX推進や生成AIの積極的な活用によって業務の生産性をさらに高めていく方針だ。顧客に寄り添う時間を増やすことで、満足につながるサービスや仕組みを提供し、安全・安心な暮らしのサポート体制を強化していく。