永井病院、AIレセプト支援SaaS採用で特定のベテラン依存と業務集中を解消

2026年5月31日18:08|ニュースCaseHUB.News編集部
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 永井病院は、返戻・査定対応の管理や症状詳記作成の負担軽減、月末月初への業務集中の解消を目的に、AIレセプト業務支援SaaS「Reze」を採用した。5月29日、同サービスを提供するmutexが発表した。長年の課題だったレセプト業務の属人化を軽減し、見通しを持って計画的に進められるチーム体制を構築した。医療事務スタッフの働きやすい環境づくりと医療DXの推進につなげる。

 三重県にある医療法人永井病院では長年、診療報酬の請求に関わるレセプト業務が特定のスタッフの経験や知識に依存する属人的な運用によって支えられていた。そのため、月末月初には請求処理、返戻対応、症状詳記の確認といった実務が一時期に集中し、スタッフの業務負荷が非常に大きくなる状況が続いていた。

 従来の業務フローは手作業が多く、進捗管理をExcelや紙ベースに依存していたため、対応漏れやミスのリスクが常に存在していた。また、複雑な症状詳記の作成作業にも多くの時間を要しており、業務の持続可能性という観点から、構造的な改善が急務となっていた。同院はこうした状況を受け、レセプト業務の可視化、標準化、自動化を進めるためのツール選定を開始した。

 Rezeの採用にあたっては、同院が抱えていた実務上の課題を起点に、現場のニーズに応じて形を変えながら進められてきた共同開発プロセスを評価した。返戻・査定対応の煩雑さ、算定漏れへの不安などに対して現場ヒアリングを重ね、実際の業務フローに沿って継続的な改善と対話が積み重ねられてきた。試作から実装までのスピードが早く、多忙な医療現場のリズムに合わせた双方向のコミュニケーションが行われた点を高く評価し、導入を決めた。

 運用の開始により、これまでExcelで行っていた進捗管理がシステム上で完結するようになり、担当者の割り振りや対応状況の確認が容易になった。これにより対応漏れのリスクが低減し、チームでの分業がしやすくなっています。また、症状詳記の作成においても、AIが生成した文章をベースに確認・修正する形に変更したことで作成時間が大幅に短縮され、空いた時間を他のレセプト業務に充てられるようになった。業務の進捗状況が可視化されたことで、月末月初も見通しを持ってチームで安定して回せる体制が整った。

 永井病院院長の星野康三氏は、「Rezeの導入は、業務効率化だけでなく、働き方をより前向きに見直すきっかけにもなった。仕組みで支えられる部分が増えたことで、スタッフが本来注力すべき業務に集中しやすい環境が整ってきた。Rezeが掲げるレセプト請求業務の完全自動化という構想は、私たちが現場で感じてきた課題と地続きのものであり、引き続き現場に根ざした改善と医療DXの推進に取り組んでいきたい」とコメントしている。

 今後は、AIエージェントによるレセプト請求業務の完全自動化を視野に入れ、さらなる医療機関の収益最適化や経営改善の実現を目指す。

ニュースリリース