日本橋夢屋、クラウド基盤刷新で業務加速 20万行のデータ出力を40秒に短縮

2026年3月26日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 日本橋夢屋は、旅行会社向けクラウドサービス「マタタビ Suite」を採用した。2024年7月から運用を開始しており、拠点間の動作遅延解消や業務効率の向上につなげている。3月25日、同サービスを開発・販売するアジェンダが発表した。システム刷新により、膨大な業務データの高速な出力を可能にし、データ活用による経営改善を推進する。

 日本橋夢屋は、業務渡航を主力とする旅行会社で、東京本社のほか名古屋、大阪、福岡の4拠点で事業を展開している。同社では従来、オンプレミス型の基幹システムを利用していたが、Windows 10の保守終了に伴い、継続利用が困難になる課題を抱えていた。また、オンプレミス環境ゆえに拠点間での動作遅延が発生していたほか、経理面では発行済みの請求情報を現場で修正できる仕様だったため、入金管理の正確性に不安があった。

 システム選定にあたり、コロナ禍で進んだ在宅勤務への対応も見据え、クラウドサービスへの移行を決めた。複数の拠点で同一の環境を安定して利用できる点や、セキュリティ面での信頼性を評価し、マタタビ Suiteの導入に至った。

 導入プロセスでは、アジェンダが提示するスケジュールに沿って社内調整を進めた。人事総務課課長の大石智洋氏は、各部門の現状と課題を把握した上で、同サービスが想定する運用と自社の実情を照らし合わせ、新しい運用のたたき台を構築したと振り返る。権限設定や承認フローの厳格化については、ミスを防ぐことを優先し、当初は厳しめに設定してスタッフへの教育につなげた。

 マタタビ Suiteの導入により、拠点間で生じていた動作遅延は解消された。検索や画面展開が劇的に高速化したことで、システム待ちのストレスがなくなり、全社的な生産性が改善した。特にデータ出力性能の向上が顕著で、従来はフリーズしていた約20万行の年間データも、約40秒で出力できるようになった。これにより、クイックサーチ機能を活用した売上実績や取扱金額の集計など、日常的なデータ活用が可能になっている。

 データ活用の進展により、業務量と売上の関係も可視化された。予約カードの作成日や受付日を軸にした集計により、実際の稼働ベースでの数値を把握できる。これにより、繁忙期の予測や体制づくりに役立てている。

 経理業務においても大きな成果が得られている。承認フローの導入と権限設定により、現場での不用意な請求変更が制御され、正確性が向上した。経理課課長の古内友希氏は、全銀データの取り込みやアンマッチ表示機能の活用により、月末の入金確認作業が大幅に効率化され、残業時間の削減につながったと評価している。

 日本橋夢屋は今後、蓄積されたデータの集計・分析をさらに深め、営業課題の見える化と共有を推進する方針だ。大石氏は、導入にあたって運用ルールを固める重要性を指摘しつつ、ベンダーの管理のもとで順を追って進めればスムーズな移行が可能であるとしている。アジェンダは引き続き、旅行業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援し、業務改革に寄与していく。

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