富士薬品は、富山工場と富山第二工場の従業員500名を対象とした労働安全衛生教育ツールとして、ラキールの動画配信型教育サービス「LaKeel Online Media Service」を採用した。7月15日、ラキールが発表した。朝礼などの日常業務に動画学習を組み込むことで、従業員が主体的に安全を考え、行動する仕組みを構築し、労働災害ゼロを目指す。今後は自社事例のオリジナル動画の活用や他部門への展開を進める。
富士薬品は1930年創業の複合型医薬品企業で、ドラッグストア・調剤薬局事業のほか、医薬品製造事業や医療用医薬品販売事業などを展開している。同社の安全・環境グループは、富山事業所における労働安全衛生や環境管理を担当し、誰もが安心して働ける職場環境の構築を進めてきた。しかし、継続的な教育機会の確保が困難な点や、従来の朝礼、集合教育、危険予知訓練(KYT)、ヒヤリハット活動が知識のインプットに偏りやすく、学んだ内容を現場での実際の安全行動に結びつけにくい点に課題を抱えていた。
こうした課題を解決するため、富士薬品は知識の理解にとどまらず、現場の危険に気づいて行動に移せる教育体制を整えるため、システムの導入を決めた。選定にあたっては、1本あたり2〜3分程度と短いアニメーション動画であるため現場でも無理なく継続できる点や、特徴的なイラストを用いて危険の理由を直感的に理解できる点を評価した。また、従業員が安全を自分事として捉えられるコンテンツが揃っていることも採用の決め手となった。2026年6月より、富山の2拠点において従業員500名を対象に利用を開始している。
実際の運用では、日常の朝礼での定期的な動画視聴や、安全点検日、小集団活動における活用を進めている。動画視聴後には簡単な振り返りや情報共有の時間を設けて理解の定着を図っているほか、転倒防止や腰痛対策、指差呼称といった現場業務に直結したテーマを中心に学習を最適化している。さらに、事務局が各部門の業務内容に合わせて配信動画の入れ替え登録を行うほか、今後は自社の事例に合わせたオリジナル動画の活用や展開も視野に入れている。
導入の効果として、1本数分の短い動画を隙間時間などに視聴する習慣ができたことで、日常業務に無理なく安全教育を組み込めるようになった。これにより、従業員の共感や気づきが引き出され、行動につながる安全意識の醸成が進んでいる。今後は、自社オリジナル動画のさらなる活用や他部門への展開を検討し、数年後には労働災害ゼロを達成する計画だ。