総合食品卸企業の池田商店は、拠点拡大に伴う出荷量増加と採用難に対応するため、立体型仕分けロボット「オムニソーター」を導入し、すでに運用しているクラウド型倉庫管理システム「ロジザードZERO」との連携を開始した。6月24日、ロジザードが発表した。受注から出荷までを一つのデータで一気通貫して管理する運用を確立し、冷凍倉庫内における仕分け作業時間を約3分の1に削減した。データ連携の自動化により、出荷作業時間全体の約5割削減を達成し、現場の身体的・精神的負荷の軽減や誤出荷の抑制につなげている。
香川県に本社を置く池田商店は、四国全域の学校や病院、介護施設、外食産業などに食材や食品を提供する企業だ。同社は2023年9月にロジザードZEROを導入し、それまでの課題だった目視検品による誤出荷や廃棄ロスの削減、業務標準化に成功していた。しかしその後、愛媛県松山市内に新たな物流センターを新設したことで配送コースが急増。倉庫内でのピッキング歩数や商品確認回数が増大し、現場の負荷が再び高まっていた。さらに、近隣で大手倉庫の進出が相次いだことから深刻な採用難や人件費高騰が懸念され、限られた人員で増大する出荷量を捌くためのさらなる効率化が急務となっていた。
特に、マイナス20度におよぶ過酷な環境の冷凍倉庫では作業時間が限られるため、一度全体分をピッキングした後に翌日コース別に仕分ける二段構えの運用を行っており、スタッフの身体的負担が課題だった。そこで、ロジザードから提案を受けた立体型仕分けロボットのオムニソーターの導入を決めた。ロジザードZEROで在庫と業務を可視化し、標準化した土台があったことから、マテハン機器とのスムーズなデータ連携が可能と判断した。
システム連携の構築では、ロジザード、販売パートナーである東芝のエンジニア、およびオムニソーターのソフトウェア開発を担うブリッジタウン・エンジニアリングが連携。食品卸特有の複雑な数量単位に合わせた商品マスタの整備を池田商店が自ら進め、2025年夏の相談から約半年で設計し、2026年2月に本稼働を迎えた。
本格稼働後は、受注から出荷完了までデータが一気通貫で管理できるようになり、目視での判断やダブルチェックが不要になった。これにより、出荷作業時間は5割削減を達成した。冷凍倉庫内で行っていた仕分け作業時間は約3分の1に短縮され、スタッフの身体的負担が軽減された。パッケージが類似したアレルギー対応商品の仕分けミスを防ぐ効果も生まれており、誤出荷をさらに8割削減できる見込みが立っている。
池田商店執行役員で経営企画室室長を務める新居浜物流センター長の鈴木遼氏は、「当社はロジザードZEROの導入を機にDXの第一歩を踏み出し、それが事業拡大の起爆剤となった。これからも私たちの現場に寄り添った柔軟な提案とスピーディーな対応で、末永く伴走していただけたらと期待している」とコメントしている。今後はオムニソーターを夜間にも活用し、新しい業態の業務への挑戦や、将来的には冷凍庫内の完全自動化も視野に入れ、さらなる業務改善を進める。