INPEX、経営基盤変革へCloud ERPを採用 データ一元管理と意思決定を迅速化

2026年6月25日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 石油・天然ガス開発大手のINPEXは、グローバルの経営改革を支えるシステム基盤として、SAPが提供するクラウド型ERP「SAP Cloud ERP Private」を採用した。6月24日、INPEX、SAPジャパン、およびシステム導入を支援したアビームコンサルティングが発表した。変化の激しい事業環境に合わせたデータ経営基盤の強化と業務プロセスの最適化を図るため、国内では2026年1月に本格稼働を開始している。

 INPEXは2008年から、当初の経営戦略であった埋蔵量の維持拡大や事業領域の拡大を推進するため、SAPの基幹システムを運用していた。しかし、2025年2月に策定した長期経営ビジョン「INPEX Vision 2035」のもと、エネルギーの安定供給に加えて水素やアンモニア、再生可能エネルギー、CCS(CO2の分離回収・輸送・貯留)といった低炭素化への対応が求められるなど、同社の事業方針は大きく変化した。こうした社内外の環境変化や多様な事業展開に柔軟に対応するため、システム基盤の刷新を含む経営基盤の変革に踏み切った。

 実行パートナーには、エネルギー業界における変革支援の知見を持つアビームコンサルティングを選定し、業務プロセスの再設計からシステムの構築、定着までを一貫して推進する体制を整えた。新システム基盤の選定にあたっては、データ移行や他システム連携における大規模障害のリスクが低い点、クラウド化による柔軟性の向上や運用管理の負担軽減、AIなど最新のIT技術へ対応できる点が評価された。

 構築にあたっては、追加開発による個別対応を避け、業務プロセスをSAPの標準仕様に合わせる「Fit to Standard」手法を適用して開発時間を短縮した。これにより、国内拠点の基幹業務の最適化が実現している。

 新システムの導入により、複雑化する経営データの一元管理とレポーティング業務の効率化が進み、迅速な意思決定が可能になる。また、システムの変更にかかる工数が削減され、将来の環境変化にも素早く対応できる体制が整う。今後は、AIをはじめとする最新技術を活用して既存業務の効率化を進め、社員が高付加価値業務に注力できる環境づくりを進める。

ニュースリリース