兵庫県赤穂市は、インフォマートが提供する請求書クラウド「BtoBプラットフォーム 請求書」を2026年10月から導入する。インフォマートが9月14日に発表した。請求書の発行・受取から財務会計システムへの連携までをデジタル化し、年間約3,500時間の事務作業削減を見込む。市と取引事業者双方のペーパーレス化を進め、自治体DXの推進につなげる。
赤穂市は財務会計システムの更新に伴い、2026年4月から財務事務の電子決裁を開始している。一方で、紙の請求書に関する受領や仕分け、開封、手入力による転記、保管といった一連の処理に加え、新たに紙の請求書をスキャンする作業が生じ、職員の業務負担軽減が大きな課題となっていた。同市の会計課では年間約3万5000件の紙の請求書を処理しており、1件あたり約6分、年間で約3500時間を費やしていた。
また、取引先である事業者側にとっても、請求書の印刷や封入、郵送の手間、印刷費や切手代などのコスト負担が継続的に発生していた。こうした双方の課題を解決するため、請求業務のデジタル化を決めた。
選定にあたっては、自治体DX推進の柱に掲げる「デジタル完結」の考えに基づき、赤穂市の財務会計システムと自動連携できることを必須条件とした。国内トップクラスの利用実績を持ち、すでに多くの事業者が利用しているため円滑な移行が見込める点や、請求書だけでなく見積書や契約書の電子化にも対応可能な将来の拡張性を評価した。
BtoBプラットフォーム 請求書の導入により、請求書の発行や受取がクラウド上で完結するため、印刷や郵送、持参にかかる作業が不要となる。財務会計システムとの自動連携によってスキャンや転記作業を削減し、事務負担の軽減や入力ミスの防止を図る。インボイス制度や電子帳簿保存法への適切な対応も進める。
赤穂市会計課長は、「令和8年度から財務会計事務について電子決裁が開始されたところであり、職員にとってはまだまだ不慣れな状態だ。電子請求書を受け入れることについて不安はあるが、電子化を部分的に進めることにより紙と電子を併用した事務が長期間続くよりは、一気に進めてしまう方が職員の負担も少ないのではと考え、この度BtoBプラットフォーム 請求書を導入することとした。近隣の他自治体に遅れることなく導入することにより、市内事業者もDXを進め、市外事業者との競争力を高めることができるのではないかと期待している」とコメントしている。