ニトリリテールタイ、請求書処理の自動化で年400時間削減 店舗網拡大へ基盤整備

2026年9月15日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ニトリホールディングスのタイ現地法人であるニトリリテールタイは、本社と全13店舗の計14拠点で、Sansanの経理AXサービス「Bill One」を活用している。9月14日、Sansanが発表した。請求書の処理や承認フローをオンライン上で一元管理することで、年換算で約400時間の業務削減を達成した。タイ国内での店舗網拡大を見据え、人員増加に依存しない強固な経理業務体制の構築につなげたい考えだ。

 家具・インテリア用品の販売を手がけるニトリリテールタイは、2022年11月に創業し、タイ国内で新規出店を加速させている。同社は商業施設デベロッパーや物流会社、店舗設計・施工会社、グループ会社など多数の取引先と取引があり、日常的に多くの紙の請求書を受け取っていた。

 従来は、発注担当者が社内で支払申請を行う際、請求書と発注書を目視で照合したり、専用のExcelフォーマットへ請求情報を転記したりする必要があり、多くの時間を要していた。また、発注担当者による請求書の受け取りや、発注部門内での確認・承認の状況を経理部門が把握しにくく、支払漏れのリスクも抱えていた。店舗数の拡大に伴い、定型業務や教育コスト、コンプライアンスリスクの増大が想定されたことから、同社は経理業務の課題を構造的に解決する基盤として、2025年12月にBill Oneを導入した。

 ニトリリテールタイはBill Oneを活用し、オンライン上で請求書を一元管理する環境を構築した。請求書の確認から支払申請までをBill One上で実施する業務フローへ移行し、請求情報をExcelへ転記する作業を削減した。さらに、発注書と請求書を金額ベースで自動照合する機能を利用し、従来は目視で行っていた照合作業の負荷も軽減した。

 本社の経理、建設・施工管理、IT部門に加え、各店舗に所属する従業員を含む約240人がBill Oneを利用する体制を構築した。業務フローの自動化・標準化を進めた結果、同社は年間約400時間の業務を削減した。

 請求書の受け取り、確認、承認フローを可視化したことで、確認・承認の遅延や未対応による支払漏れを未然に防ぐ体制も整えた。請求書をオンラインで一元管理することで、監査対応や決算資料の作成時に必要なデータへ円滑にアクセスできるようになり、対応の手間も減っている。

 ニトリリテールタイの経理マネジャー、佃実佳氏は、従来は紙、メール、チャット、Excelなど複数のチャネルが混在し、透明性の確保やヒューマンエラーの防止が課題だったと説明する。タイでは請求書や領収書などの証憑原本の保管が法律で定められているため、紙を起点とした業務や管理体制の改善は難しいと考えていたという。一方、Bill Oneの導入により、決算対応の負荷や現場での発注書・請求書の照合時間を削減でき、原本保管以外の業務を効率化できることを実感したとしている。

 ニトリグループは2026年3月末時点で海外に209店舗を展開しており、東南アジア各国への積極的な出店を続ける方針だ。タイ国内でも30店舗への拡大を見据える。人件費や教育コストの増加を抑えるため、AIやDXツールを活用し、人手への依存を抑えた自動化可能なオペレーションの構築を進める。今後はタイでの運用を踏まえ、フィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポールへのBill One展開も検討し、東南アジア地域におけるグループ全体の生産性向上を目指す。

ニュースリリース