メルカリ、メルコイン、メルペイのメルカリグループ3社は、請求書発行と債権管理の効率化を目的に、LayerXが提供する「バクラク請求書発行」と「バクラク債権管理」を採用した。3月24日、LayerXが発表した。分散していた業務フローを一元化することで、グループ全体の債権回収業務における負担軽減と情報の可視化を図る。
メルカリは、フリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運用を手掛ける企業だ。グループ内では、暗号資産やブロックチェーン事業を展開するメルコインや、決済・金融サービスを担うメルペイなど、多様な事業が展開されている。
これまで同グループでは、営業外の債権について各事業部の担当者が個別に請求書を発行していた。そのため、債権情報の連携や入金確認において、手作業による報告やコミュニケーションが頻繁に発生していた。具体的には、担当者が発行した情報をその都度経理部門へ共有する必要があり、連携漏れに伴う確認作業や、債権の消込、入金確認の煩雑さが大きな課題となっていた。また、承認プロセスが担当者に委ねられていたため、グループ全体での債権の状況をリアルタイムで把握することが困難な状況だった。
こうした課題を解決するため、同グループはバクラク請求書発行とバクラク債権管理の同時導入を決めた。選定にあたっては、債権情報を一元管理できる点に加え、消込や残高管理が実運用に耐えうる形で実現できることを重視した。特に、システム上で債権に対して消込を行い、継続的に残高を管理できる点が決め手となった。
導入後は、現場担当者が請求書を発行すると同時に債権情報が自動連携される仕組みを構築した。これにより、現場での柔軟な発行作業を維持しつつ、経理部門への情報共有を自動化することに成功した。請求内容や進捗状況が可視化されたことで、部門間での認識共有もスムーズになっている。
さらに、バクラク債権管理が備えるAIを活用した自動照合機能により、入金情報と債権情報のマッチング精度が向上した。従来は手作業で行っていた消込業務が大幅に削減され、仕訳作成までの自動化を実現している。経理担当者の作業負担が軽減されたほか、直感的なUIやUXも現場から高く評価されている。
メルカリTreasuryチームの奥田氏は、導入前は分散していた業務の影響で、最新の債権残高や消込状況を把握しづらく、内部統制の観点でも運用負荷が高かったと振り返る。導入の効果について、債権情報の集約が進んだことで関係者が同じ情報を前提に議論できるようになったほか、運用のルール化や属人化の抑制につながっていると述べている。今後はバクラクを活用し、消込運用のさらなる効率化や、データ連携を含む周辺業務の自動化を推進していく。