ミクニ、3D連携で図面手戻り解消 生産技術部門のレビュー改革

2026年8月4日22:47|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ミクニは、Sceneのワークスペース機能「Scene Issues」を導入した。8月4日、Sceneが発表した。2次元図面化の前に3Dモデル段階で形状修正を完結させる体制を整備し、図面の手戻り指摘をなくした。設計プロセスのフロントローディングを実現し、開発期間の短縮と生産性の向上につなげる。

 ミクニは四輪車・二輪車向け精密部品を中心に、生活環境機器や航空宇宙分野など幅広く事業を展開している。同社の生産技術部門は、新製品の量産立ち上げに必要な治工具や設備の設計から現場への導入指導までを一貫して担い、品質作り込みと開発期間短縮を担っている。

 従来のデザインレビュー(DR)は、関係者が集まって図面と3Dデータを見ながら議論する対面型で運用していた。しかし関係者の予定が合わずレビュー会自体が先送りになるケースが発生していた。またCADを日常的に扱わない部門へ設計意図が十分に伝わらず、実物を見てから認識のズレが判明するなど、やり直しが繰り返し発生する課題を抱えていた。さらに、設計判断の経緯が記録に残らず、過去の経緯を追うことが難しい状況もあった。

 こうした課題を解決するため、DRやミニレビューを3D CAD上で完結できるScene Issuesを採用した。ブラウザがあれば利用可能で、モデルに直接コメントを書き込んで非同期に指摘や議論を一元管理できる点を評価した。

 Scene Issuesの導入により、3Dモデル段階で関係者の意見を集約できるようになり、2次元図面化する前の形状修正がほぼ完結するようになった。会議外での指摘書き込みが可能になり、多忙な上長や意見を出す機会の少なかったメンバーからのフィードバックも迅速化した。レビュー会を待たずにレスポンスを返せる体制が整ったことで、担当者1人あたりの業務負荷軽減とフロントローディングを実現している。

 ミクニ生産技術本部生産技術部の久保寺裕司氏は、「2D図面化する前にほぼ形状修正が完結するようになり、図面での手戻り指摘は減少した。従来は DR 会でしか出せなかった指摘が事前に出せるようになり、全員が同じ視点で議論できる環境が整った。多忙な上長からの承認もスムーズになり、フロントローディングを実現できている」と評価している。また、同部の小笠原純一氏は、「誰のコメントかが明確でレスポンスが早いため、担当者の心理的負荷が軽減された。ブラウザで動く手軽さや直感的な操作性も現場での定着を後押ししている。今後は設計基準のノウハウ蓄積や他部門・海外拠点との連携にも活用を広げたい」と語っている。

ニュースリリース