エルテスは、営業データ環境の刷新に当たり、aileadの対話データAIプラットフォーム「ailead」とデータ基盤構築支援を採用した。aileadは8月27日、導入事例を公開した。大手SFAを中心に複雑化し、固定費化していた営業データ環境を実質4カ月で移行し、関連コストを半減した。今後は、対話データと営業データを統合し、AIエージェントによる業務自動化や営業力の強化につなげる。
デジタルリスク対策を手掛けるエルテスは、SNSなどのデジタル空間にある情報や組織内部のログデータを分析し、企業活動に伴うリスクの検知・対策を支援している。近年は、AIの安全な活用を支えるAIガバナンス領域にも事業を広げている。同社では10年以上にわたり大手SFAを中心に複数のSaaSを利用していたが、システムの複雑化に伴い、運用コストが年々上昇していた。また、全社共通の費用として扱われていたため、各事業部門がコストを自らの課題として捉えにくい状況にあった。さらに、社内にはSFAの全体構造やデータの利用目的を把握し、見直しの是非を判断できる担当者が不在だった。
こうした課題を解決するため、エルテスはツール単体の入れ替えではなく、営業データ基盤の整備から任せられるパートナーとしてaileadを選定した。データ基盤とインターフェースを分離する設計を評価したという。データ基盤にはBigQuery、インターフェースにはノーコード開発プラットフォーム「AppSheet」を採用し、将来的なツールの載せ替えにも柔軟に対応できる構成とした。
移行プロジェクトでは、体制を最小限に絞りながら、要件定義、既存環境の棚卸し、基盤構築、移行作業を進め、実質4カ月でSFAの移管を完了した。社内にSFAの詳細な仕様を把握する人材がいなかったため、業務に必要なデータをゼロベースで問い直すとともに、関係部門との合意形成を図りながら進めた。
新環境への移行により、商談管理ツールのライセンス費用や開発・保守費用を含む関連コストを半減した。従来は大手SFAが実質的なデータ連携のハブとなっており、他ツールを入れ替えるたびに連携コストが発生していたが、この構造も解消した。従業員やアカウント数が増えても、費用が課金対象に応じて膨らみにくい設計とした。また、BigQueryにデータを一元化したことで、任意の切り口での分析・レポート作成が可能になった。
今後は、aileadを活用して商談などの対話データを営業データと統合し、ハイパフォーマーの営業手法の型化や失注要因の分析、営業活動の自動記録などを進める計画だ。さらに、会計・経理など他業務で利用するツールの見直しや、AIエージェントの活用拡大も視野に入れる。