常陸太田市は、特定環境下でレベル4に対応する自動運転EVバス「Navya EVO」(EVO)を2024年2月から公道で定常運行しているが、2月18日に2台目の運行を開始する。2台のEVOを定常運行するのは世界初の事例だという。EVOの提供やその運行、関連システムの提供などを手がけるマクニカが、2月17日に明らかにした。
同市は商業・業務用地の整備が進められている中心市街地の東部地区で、利便性が高く、環境にも配慮した新たな公共交通システムの導入を検討してきた。23年にマクニカなどと連携してEVOの実証実験を行い、昨年、定常運行を開始した。その後、市民から常陸太田駅などにバス停を追加してほしいという要望が多く寄せられたため、走行ルートと距離を拡大した上で2台目のEVOを追加することで、利便性のさらなる向上を図った。
2月18日から2台のEVOを稼働させ、常陸太田市役所、常陸太田駅、常陸太田市東部地区を周遊するルートを、南回り、北回りで各3便ずつ運行。予約は不要で、乗車定員は9名。利用料金は無料だ。
この取り組みでは、マクニカがEVOの運行、自動運転に必要なデータの取得とセットアップ、技術的な資料の作成、関係各所との調整、運行体制の構築を担う。さらに、車両の走行データをマクニカ製の遠隔運行管理システム「everfleet」に連携させ、EVOの走行情報をオンラインでリアルタイムに確認できる仕組みを整える。
住民向けには、常陸太田市の行政情報アプリ「じょうづるさんナビ」から利用可能な「常陸太田デジタルマップ」を通じて必要な情報を提供する。常陸太田デジタルマップは、2台のEVOのリアルタイムな位置情報や車内混雑情報、バス停や周辺の店舗情報などを一元的に表示する。