JR東日本、「RISE with SAP」で次期経理・資材システム刷新 経営管理を高度化

2025年8月4日14:47|ニュースCaseHUB.News編集部
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 東日本旅客鉄道(JR東日本)は、経営基盤の強化を目的に、次期経理・資材システムとして「RISE with SAP」を採用した。8月4日、SAPジャパンとアビームコンサルティングが発表した。クラウドERP「SAP S/4HANA Cloud」を中核とする同サービスへの移行により、経理・資材業務の効率化と標準化を進め、経営指標の可視化による迅速な意思決定を支援する。

 JR東日本は、モビリティと生活ソリューションを二本の柱とする経営を推進しており、グループ経営の根幹を支える経理・資材業務の効率化と高度化による経営基盤の強化を図っている。これまでもSAPのERPパッケージを基盤とした経理・資材システムを運用してきたが、経営環境の変化に対応するため、次期システムの検討を進めていた。

 少子高齢化や人口減少が進行する中、限られた人員で安定的に業務を遂行する体制の構築が不可欠となっていた。そのため、経理業務の効率化と標準化に加え、業務プロセスをシンプルかつ柔軟に保つための基盤整備が課題となっていたという。

 こうした背景から、JR東日本は次期経理・資材システムとしてRISE with SAPの採用を決めた。あわせて、分析基盤として「SAP Analytics Cloud」および「SAP Datasphere」も採用。導入パートナーには、鉄道・運輸業界を含む多様な業種でシステム変革の実績と知見を持つアビームコンサルティングを選定した。

 今回の刷新により、JR東日本は経理・資材業務全体のプロセスを効率化・標準化し、高度化することを目指す。経営指標の可視化は、スピーディーな意思決定に貢献すると期待される。また、リース会計基準など、将来の制度改正にも柔軟に対応できる仕組みを構築する。

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