エアトリは、総合旅行プラットフォーム「エアトリ」のUI/UX改善基盤として、STANDSが提供するノーコードツール「Onboarding」を採用した。9月10日、STANDSが発表した。社内開発リソースに依存しない改善体制を整えたことで、施策の実行スピードを従来の約4倍に向上させ、コンバージョン率(CVR)改善による利益拡大を通じて約3倍の費用対効果(ROI)を達成した。
エアトリは航空券やホテル、レンタカーなどを扱うオンライン旅行予約サービスを展開している。独自仕入れによる価格競争力を強みとする一方、その価値をユーザーへ適切に伝えるための画面改善に課題を抱えていた。
同社のグロースチームではサイト改善の要望が多数挙がっていたものの、施策の実装には社内エンジニアのリソース確保が必要で、優先順位の判断やリソース配分がボトルネックとなっていた。そのため、事前に定量的な効果が予測しにくい実験的な施策は後回しになりやすく、迅速な検証手段の確保が急務だったという。
そこで同社は、従来の社内開発ラインと並走させ、ノーコードで改善サイクルを回すための手段としてOnboardingの採用を決めた。エンジニアを介さずにアジャイルな施策実行が可能となる点や、大手企業での採用実績を評価した。
活用にあたっては、最も改善の必要性が高かった国内航空券と航空券・ホテルを組み合わせた「エアトリプラス」の検索・予約画面から着手した。クーポン適用時の差額表示や、購入離脱を防ぐポップアップ表示、割引金額の訴求強化といった施策を実施した。さらに、閲覧履歴からホテルを比較して意思決定を支援するAI機能の画面実装も、社内開発工数をかけずに行った。現在は海外航空券や新幹線など、対象商材の横断的な拡大を進めている。
ツールの活用により、施策の公開スピードは社内開発と比べて約4倍に加速した。効果が読みづらいアイデアを小規模に試し、成果が出たものを拡張する体制が確立されたことで、CVR改善が利益拡大に直結し、少なくとも約3倍のROIを記録している。
エアトリ執行役員国内旅行事業本部管掌の山本泰士氏は、効果が不確実な施策はOnboardingで迅速に検証し、事前試算ができる施策は社内開発で行うという明確な役割分担ができたと説明する。特にAI施策において、最小限のリスクで新たな挑戦が可能になった点を評価しており、今後も成果を拡大していきたい考えを示している。また、国内旅行事業本部国内DP販売部担当部長の植松さくら氏は、施策の構想段階からツールの活用が自然な選択肢として定着したと述べており、さらなる対象商材の拡大と機能活用を目指す。