医薬品原薬の製造を手がけるアルフレッサファインケミカルは、ラクスのクラウドサービス「楽楽クラウド」製品を導入し、紙とFAXが中心だった購買業務のデジタル化を推進している。8月12日、ラクスが発表した。購入依頼書のペーパーレス化により月約1000枚の紙を削減したほか、会計処理の入力時間を月60時間短縮するなど、大幅な業務効率化につながっているという。
同社の購買業務は従来、現場の担当者が購入したい物品をExcelに入力して印刷し、上長承認を経て購買部門が取引先にFAXで送付するというアナログなフローだった。2022年ごろから全社的なデジタルトランスフォーメーション(DX)の機運が高まり、購買業務の刷新に本格的に着手した。
システム導入にあたってはパッケージ製品だけでなく自社開発も検討した。しかし、システム化対象の業務範囲を順次拡大していく想定だったため、システム間連携などの面で、販売管理システム「楽楽販売」や請求書受領システム「楽楽請求」など複数製品がシリーズ展開されている楽楽クラウド製品群を採用するメリットが大きいと判断した。また、自社の業務フローに沿ってシステムを柔軟に構築できる楽楽販売のカスタマイズ性も評価した
システムの構築では、ラクスのサポート担当者が週に2~3回のペースで伴走支援を行った。社内への浸透段階では、正式な説明会の前に事前説明会を2回実施するなど、段階的に運用を広げてスムーズな定着を図った。
2025年11月から楽楽販売、楽楽請求、電子請求書発行システム「楽楽明細」を順次稼働させ、購買状況の全社的な可視化と標準化を進めた。システム上で全ての購買状況が確認できるようになり、購買担当への問い合わせ件数が減少した。
さらに、購入依頼の商品1点ごとに紙を発行していた運用を改め、月300から400件の依頼をシステム上で処理する仕組みに変更した。紙の情報を会計システムへ手入力する作業も廃止し、楽楽販売から出力したCSVファイルを一括で取り込む方式に移行した。これにより入力時間を月あたり60時間削減し、業務負荷と人件費の軽減に成功している。
加えて、楽楽販売で発行した注文書を楽楽明細に連携して発注し、仕入先からの請求書は楽楽請求で受領する仕組みを構築し、購買から支払までの業務をシステム上で完結させた。2026年6月からは電子帳簿保存システム「楽楽電子保存」の利用を開始し、納品書の電子化も進めている。
今回システム化したのは購買業務の一部にとどまるため、今後は、紙やExcelでの管理が残る「大型設備の予算取得」や「修繕業務」といった領域にも活用を拡大していく計画だ。さらに、今回構築したワークフローの仕組みを、在庫管理や資産管理などにも展開したい意向だ。