ロジスティクス・ネットワーク、配送管理デジタル化で問い合わせ対応時間を6分の1に削減

2026年1月16日00:05|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ニチレイロジグループのロジスティクス・ネットワークは、物流の配送進捗管理システム「ZetesChronos」を採用した。2025年6月、同システムを提供するパナソニック コネクトが発表した。配送状況のリアルタイム可視化により、顧客からの問い合わせ対応時間を従来の30分以上から5分へと短縮したほか、トラック待機時間の正確な把握による配車計画の最適化も図る。

 ロジスティクス・ネットワークは、全国規模の輸配送ネットワークを構築し、総合物流事業を展開するニチレイロジグループの中核企業だ。同社の関東配車センターは1都10県の輸送網を支える最大規模の拠点であり、1日あたり100台から200台の大型・中型トラックを運行している。

 従来、同センターでは配送日報を紙の帳票へ手書きで作成しており、配送進捗の確認もドライバーへの電話連絡に依存していた。こうした人手による業務が負担となっていたほか、物流の2024年問題に伴う労働時間の上限規制や、トラックの待機時間削減といった業界共通の課題解決に向けた現場の効率化が急務となっていた。

 そこで同社は、人手への依存解消と物流デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を目的に、ZetesChronosの試験導入を決めた。選定にあたっては、配送進捗や車両位置をリアルタイムで把握できる点に加え、専用端末を活用することで将来的に検品機能の追加や帳票の電子化が可能になるなど、物流DXを加速させる基盤としての拡張性を評価した。

 システムの導入により、配送状況に関する問い合わせ対応は迅速化された。以前は荷物の到着予定を確認するために運送会社やドライバーを経由する必要があり、回答までに30分以上を要していた。導入後は配車センターのウェブブラウザ上で車両位置などを即座に確認できるようになり、対応時間は約5分に短縮された。これにより、拠点間での情報共有が容易になり、サービス品質の向上につながっている。

 課題であったトラックの待機時間についても、データに基づく客観的な把握が可能になった。30分以上の待機が発生した際にはドライバーの端末からアラートが通知される仕組みを構築。蓄積されたデータを根拠に、納品先や運送会社に対して納品順序の変更や改善要請などの交渉を円滑に行えるようになった。今後は、待機時間の多い拠点を考慮した、より精度の高い配車計画の策定にも活用する考えだ。

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ドライバー端末での配送の進捗確認の様子

 今回のプロジェクトでは、パナソニック コネクトが要件定義から運用サポートまで伴走した。ロジスティクス・ネットワーク首都圏事業本部関東配車センターの酒井宏和氏は、「単なる進捗管理に留まらず、物流DXの第一歩と考えている。今後は業務の標準化や可視化をさらに進め、次世代の物流プラットフォーム構築を目指したい」としている。

 同社は今後、モニタリングと分析を継続し、本システムの機能を最大限に活用した新たな進捗管理の仕組みを検討する。業界全体の課題解決に貢献するモデルケースとして、この取り組みを社外へも発信していく。

ニュースリリース