アンドエスティは、運営する公式Webストア「and ST(アンドエスティ)」に、行動分析ツール「Amplitude(アンプリチュード)」を採用した。1月15日、導入を支援したDearOneが発表した。膨大なユーザー行動データの分析を効率化し、PDCAサイクルの高速化を図る。データに基づいた的確な施策展開により、顧客体験の向上と事業成長を加速させる考えだ。
アンドエスティは、「グローバルワーク」や「ニコアンド」など多様なブランドを展開するアダストリアグループのEC事業を担っている。and STは会員数1920万人、アプリダウンロード数1000万を超える大規模なプラットフォームへと成長しており、日々膨大な行動イベントデータが蓄積されている。
同社ではこれまで、専門チームがSQLを用いて自らクエリを書き、データ分析を行ってきた。しかし、複雑なユーザー行動を深く理解するための分析には多大な工数が必要で、1回のPDCAサイクルを回すのに時間がかかることが課題となっていた。限られたリソースの中で、施策の実行回数を増やし、市場の変化に即応できる体制の構築が急務だった。
Amplitudeの採用にあたり、Webストアと実店舗のデータを網羅的に分析できる点や、ノーコードで高度な分析が可能な操作性、仮説検証を素早く行えるスピード感を評価した。また、特定の行動をとったユーザーの共通点を探るクラスター分析などの統計的な手法が標準機能として備わっている点も、意思決定の質を高める決め手となった。
導入後の成果として、分析業務の劇的な効率化が挙げられる。従来はデータ抽出から要素の特定までに1週間以上を要していた分析が、Amplitudeの活用により最短1時間まで短縮された。これにより、顧客セグメントごとの行動把握が容易になり、次に打つべき施策の検討に集中できる環境が整った。実際に、F2転換(2回目の購入)を促すためのWeb接客施策などで、分析から得られた知見が活用されている。
さらに、実店舗とWebストアを横断したOMO(オンラインとオフラインの融合)推進にも活用している。店舗での購入前後にアプリがどのように利用されているかを可視化することで、チャネルをまたいだ一貫性のある顧客体験の提供を目指す。
今後は、収集した趣味趣向や属性データをさらに深化させ、一人ひとりに最適化されたハイパー・パーソナライゼーションの実現に取り組む。ブランド間の相乗効果を高め、顧客に選ばれ続けるプラットフォームとしての成長を目指す。
アンドエスティCXイノベーションUnitマネジャーの平田みず希氏は、「顧客の解像度を上げ、データドリブンな意思決定を行う必要を感じていた。分析の効率化によって、複雑な行動パターンの把握が容易になった。変化の激しい環境の中で、Amplitudeを最大限に活用し、サービスを成長させていきたい」と述べている。