鈴与システムテクノロジー、ファイル基盤刷新で運用コストを6分の1に最適化

2026年5月12日23:04|ニュースCaseHUB.News編集部
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 鈴与システムテクノロジーは、クラウド上で運用していたファイルサーバー環境を見直し、法人向けクラウドストレージ「Fileforce」を採用した。5月12日、Fileforceを提供するファイルフォースが発表した。仮想基盤のライセンス費用値上げを機にシステムを刷新し、運用コストを約6分の1に低減するとともに、バックアップ運用の不要化や問い合わせの削減につなげた。

 鈴与システムテクノロジーは、鈴与グループの情報システム領域を担う企業として1990年に設立された。物流、商流、食品、建設、航空など多岐にわたる事業領域に対し、システム開発やITインフラの構築、運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を通じてグループの事業基盤を支えている。

 同社は長年、クラウド上に構築したWindowsサーバーをファイルサーバーとして運用してきた。しかし、仮想基盤のライセンス費用が大幅に値上げされる方針が示されたことで、将来的なコスト構造や運用の持続性を踏まえ、ファイル基盤のあり方を見直すことになった。

 従来の運用では、組織拡大や制度変更に伴ってアクセス権管理が複雑化していたほか、データ容量の増加によりバックアップに丸1日を要するなどの課題を抱えていた。特に人事異動期には、アクセス権の変更や誤操作によるデータの移動、容量不足に関する問い合わせが情報システム部に集中し、大規模な異動時には対応に2日から3日を費やすケースも発生していた。

 新たな基盤としてFileforceを選定した背景には、ユーザーの利便性と管理性の両立がある。過去のバージョンを復元する際、ファイル単位で別名保存したりローカルにダウンロードしたりできる柔軟なバージョン管理機能を評価した。また、Windowsエクスプローラーから従来のファイルサーバーと同様の感覚で操作できるため、全社展開後も定着しやすいと判断した。

 検索性の強化も選定の決め手となった。ファイル名だけでなくファイルの内容まで横断的に検索できる「IntelliSearch」により、大容量環境でも高速に必要な情報を探せる点を評価した。

 導入プロセスでは、1.2テラバイト(TB)に及ぶ全社データの移行を約2カ月で完了させた。長年の運用で複雑化していたフォルダ構造やアクセス権を整理しながら進め、部門ごとの移行は各部署に任せることで効率化した。

 刷新により、ファイルサーバーの運用コストは以前の約6分の1まで削減された。クラウドストレージへの移行でバックアップ運用が完全に不要となったため、確認作業や失敗時の対応負荷も解消された。導入後はユーザーからの問い合わせが激減し、情報システム部の運用負荷は大幅に軽減されている。

 セキュリティ面では、ログ管理やランサムウェア対策機能を活用し、監査やトラブル時の迅速な対応を可能にしている。社外からの安全なアクセスも実現し、場所を問わない働き方を支える基盤としても機能している。

 鈴与システムテクノロジー情報システム課部長の藤浪氏は、従来のファイルサーバーと同じ感覚で利用できる点が大きな魅力であると指摘する。ユーザーの受け入れもスムーズで、管理者としてもバックアップや復旧対応から解放され、運用負荷が大きく軽減されたとしている。同課の石田氏は、コストと運用の両面で大きなメリットを感じており、ファイルサーバーの見直しを検討する企業には検証を勧めたいと述べている。

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