アクサ・ジャパン、データ基盤刷新でウェアハウス費用を最大6割削減 開発速度も向上

2026年8月27日10:45|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 アクサ・ジャパンは、データとAIを統合的に扱うプラットフォーム「Databricks」を採用し、社内に分散していたデータ基盤を統合した。Databricksが8月26日に発表した。データウェアハウスの運用コストを最大60%、ETL処理のコストを70%削減したほか、開発速度も約40%向上したという。分断されていたレガシーシステムを段階的に集約し、全社的なデータ活用とAI活用に向けた基盤を整備した。

 生命保険や損害保険事業を手掛けるアクサ・ジャパンは、保険引受、業務運営、顧客対応など、多様な業務でデータを活用している。従業員の半数以上が日常的にデータ分析を行うなど、データ活用は進んでいた。一方、グループ統合の進展に伴い、事業部門ごとに個別のデータレイク、レガシーアプリケーション、運用プロセスが存在し、データ基盤が分散・複雑化していた。

 同社は、データへのアクセス性向上やデータ品質の確保に加え、将来的なAI活用の拡大を見据え、データの統合先としてDatabricksを選定した。選定では、データアクセスやガバナンス機能、コスト面に加え、機械学習モデルを継続的に開発、運用、管理するMLOpsへの対応力を評価した。

 移行プロジェクトでは、システムを一度に全面刷新するのではなく、段階的な移行を採用した。長年にわたる個別開発で複雑化していた「Amazon Redshift」や「Oracle」ベースの環境について、無理なリファクタリングを避け、既存の構成をできる限り維持して移行するリフト&シフト方式で進めた。

 具体的には、コードの自動変換を活用して、Oracleやデータ連携ツール「Informatica」で実行していた処理を移行した。その上で、「Databricks SQL」と、データ変換処理をSQLで記述・管理するオープンソースツール「dbt(data build tool)」を用いたワークフローへと刷新した。

 新基盤への集約により、データウェアハウスの運用コストを最大60%、ETL処理のコストを70%削減した。レガシーサーバーの廃止によって保守・運用の負担も軽減し、開発速度は約40%向上している。

 ガバナンス面では、Databricksのデータガバナンス機能「Unity Catalog」を活用し、データへのアクセス権限を一元管理する。部門間のセキュリティを確保しながら、全社で利用できるセルフサービス型の分析環境を整備した。今後は、不正検知や顧客サポートの自動化など、機械学習・AIを活用する機能の運用拡大を進める。

ニュースソース