エイエイピーは、技研商事インターナショナルが提供する人流分析ツール「KDDI Location Analyzer」を導入した。5月12日、技研商事インターナショナルが発表した。全国各地の自治体支援において課題となっていた土地勘の空白をデータで補い、定量的な根拠に基づいた観光施策の立案を可能にした。
静岡県に本社を置くエイエイピーは、自治体の観光コンサルティングや民間企業のプロモーションを幅広く手掛けている。同社はデジタル技術と人流データを活用してクライアントを支援する「DX支援型エージェンシー」を目指している。全国規模で案件を展開するなかで、初めて担当するエリアでは現地の土地勘が不足していることが課題であり、特に宿泊施設や旅行会社などが自社で保有している予約データを持たない新規案件や自治体案件において、客観的な分析根拠を求めていた。
採用されたKDDI Location Analyzerは、GPS位置情報ビッグデータと属性情報を掛け合わせ、地図上で詳細な人流データを分析・可視化できるクラウド型GIS(Geographic Information System)だ。信頼性の高いデータに基づき、担当者が自信を持って施策を提案できる環境を評価して導入を決めた。
導入効果の一例として、神奈川県庁の観光プロモーションでは、特定スポットの来訪者の約8割が東京都と神奈川県内からであることを特定した。この結果に基づき、広域への広告配信を1都1県に絞り込む「選択と集中」を行い、投資の最適化を実現した。また、自治体のスタンプラリー企画では、人流データから「人は多いが立ち寄りが少ない穴場」を特定し、混雑を回避しつつ地域全体の回遊を促すルート設計に活用している。
今後は、新機能である前後立ち寄り分析や宿泊地分析を駆使し、昼間の来訪者が宿泊につながらない理由といった地域の本質的な課題解決にも取り組む。エイエイピーのデジタルビジネス推進担当を務める芹澤幸翼氏は、「企画力に確かな分析力を掛け合わせることで、地域経済により大きなインパクトを与える提案を目指したい」としている。