ふくおかFG、システム内製化へ転換 バンキングアプリ年500項目をリリース

2026年5月12日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)は、DXプロジェクトの推進にあたり、コアコンセプト・テクノロジー(CCT)のIT人材調達支援サービスを採用した。5月7日、CCTが発表した。外部ベンダーへの全面委託から脱却し、即戦力エンジニアの確保を通じてシステムの内製化体制を構築した。

 FFGは福岡銀行など5行を傘下に持ち、2022年に社長直下の横断組織としてDX推進本部を設立した。従来の銀行業務は「対面」や「紙」がベースであり、システム開発も大手ベンダーへの全面委託とウォーターフォール型が主流だった。しかし、この体制では改修のたびに多大なコストと時間を要し、ビジネス環境の変化に柔軟に対応できないという課題を抱えていた。

 内製化への転換は、単なる開発手法の変更にとどまらず、組織文化の刷新を伴うものだった。FFGは「早く、価値あるものを提供する」ことを目的に、自ら開発の主導権を握るアジャイル体制の構築を推進。パートナーとしてCCTを選定した理由について、FFGのDX推進本部副本部長である根上竜也氏は、提案のスピード感と豊富な人材データベース、そして稼働後の定期的な面談などの手厚いフォロー体制を挙げている。

 この内製化の過程において、同本部は当初の約10名から約4年で200名規模へと急成長を遂げた。CCTからのエンジニア供給によりリソースの壁を越え、開発の実践を通じて知見を蓄積。その成果は、2023年にリリースした個人向けバンキングアプリに表れている。顧客や行員からの要望を即座に反映できる体制を確立したことで、年間500項目以上のリリースを達成した。かつては数カ月を要した機能改善が数週間単位で実現可能となり、現場からは業務変革のアイデアが100件以上寄せられるなど、内製化への期待と信頼がグループ全体に浸透している。

 今後はAI時代に付加価値を生み出せるエンジニアの育成に注力する方針だ。根上氏は「DX推進本部の最終的なゴールは、この組織が不要になること。本部がなくても、現場から自律的に変革が進む未来を目指したい」と展望を述べている。

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