アーストラベル水戸は、生成AIを活用した業務効率化に向け、ユードムによるコンサルティングを採用した。5月12日、ユードムが発表した。多様な形式が混在する名簿データと入金データの照合作業を自動化し、現場の事務負担を軽減した。プロジェクト開始から1カ月足らずで運用を開始しており、今後は経理や案件管理など他業務への展開も計画している。
アーストラベル水戸は、茨城県水戸市に拠点を置き、教育旅行や探究型学習の企画・運営を手掛ける企業だ。教員の業務負担を軽減しつつ、生徒が自らの関心に応じて体験先を選べる少人数制のプログラムを提供しており、県内100以上の事業所と連携してキャリア教育を支援している。
同社ではこれまで、保護者からの入金データと学校側から提供される名簿の照合作業が大きな課題となっていた。名簿は紙やPDF、Excelなど形式が多岐にわたり、担当者が目視で一行ずつ確認していたため、多大な時間と心理的負荷がかかっていた。この属人的な作業から脱却し、業務の精度とスピードを向上させるため、生成AIの導入を決めた。
プロジェクトの実施にあたっては、2026年3月に公開されたAIエージェント構築プラットフォーム「Google Workspace Studio」と、Google Apps Script(GAS)を組み合わせた集金業務効率化ツールを構築した。
システムではまず、生成AIの「Gemini」を用いて、レイアウトが統一されていないPDFや画像などの名簿から必要な項目のみを正確に抽出する。抽出されたデータはGASによる自動照合ロジックにより、フリガナの有無や漢字の表記揺れを考慮した高度なマッチングが行われ、結果が自動で色分け判定される仕組みだ。
既存のGoogle Workspace環境をベースに構築したことで、大規模なシステム投資を抑制した。また、着手からわずか1カ月という短期間で実装を完了させた点も特徴だ。
ツールの導入により、従来は数時間を要していた照合作業の大半が自動化された。担当者は2つのファイルを特定のフォルダに入れるだけで作業が完了し、実質的な処理時間は数分に短縮された。これにより、事務作業の効率化だけでなく、人為的なミスの防止による精度の向上も実現した。
ユードムは単なるツールの提供にとどまらず、社員がAIを使いこなす組織文化の醸成を含めたコンサルティングを実施した。今後は、請求書や領収書の自動生成といった経理業務の効率化や、案件管理システムとカレンダーの連携、行程表や見積書の自動作成など、さらなるDXを推進する。