旭ファイバーグラスは、route-Dが提供する次世代型OCR「route-D AIデータ入力」を採用した。5月12日、route-Dが発表した。大量の注文書入力に伴う業務の属人化を解消し、複雑な受注登録ルールの自動化を図る。今後は運用規模を拡大し、エリアごとに分断されていた受注業務の共通化を進める。
旭ファイバーグラスは、断熱材やガラスクロスなどを手掛ける国内大手のガラス繊維メーカーである。同社の受注業務では、取引先ごとに異なる形式で届く大量の注文書を、事務担当者が手入力でシステムへ登録していた。特に、取引先独自の表記を自社コードへ変換する手順が複雑で暗黙知化しており、特定の担当者しか対応できない「専任領域」の固定化が適切な人員配置を妨げる要因となっていた。
こうした課題に対し、同社は過去に断念したOCRソリューションの再検討を実施。route-D AIデータ入力が、事前設定なしで項目を自動判断する高いデータ化精度を備えていることに加え、特殊な入力ルールや自社コード変換といった「現場の暗黙知」を学習できる点を評価し、導入を決めた。新人レベルのAIを、実際の業務を通じて「ベテランAI」へと育成できる柔軟性が採用の決め手となった。
導入の効果として、これまでは困難だった複雑な入力ルールの自動化が進み、業務効率が大幅に向上している。AIが使うほどに業務を理解して賢くなる特性を活かし、現在は実運用と並行して特殊な表記の学習を継続している。これにより、担当者の経験に依存していた受注登録が標準化され、人手不足への対応や組織全体の柔軟な業務設計が可能になった。
今後は、さらに学習データを蓄積させて対応範囲を広げるとともに、各拠点に分散していた受注体制の統合と効率化を加速させる。