パナソニック、8万人規模の生成AI定着を推進 月間29万時間の業務削減へ

2026年8月21日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 パナソニック オペレーショナルエクセレンスは、パナソニックグループ約8万人を対象とした生成AI基盤の活用定着に向け、ディスカバリーズの伴走支援を受けた。8月20日、ディスカバリーズが発表した。自律的な利用を促すコミュニティ運営や学習コンテンツの提供により、グループ全体で月間約29万時間の業務効率化につなげている。

 パナソニックグループは2021年から「Panasonic Transformation(PX)」と称する業務変革を進めており、情報システム領域をパナソニック オペレーショナルエクセレンスのデジタル戦略本部が支えている。同グループは2023年4月、全従業員向けの内製生成AIツール「PX-AI」を公開した。さらに、2035年までに売上高の3割をAI関連事業で創出することなどを目指す企業成長イニシアチブ「Panasonic Go」を掲げ、グループ全体でAI活用を加速させている。

 グループ全体でAIを活用し風土変革を進めるには、ツールの提供だけでなく、従業員が自発的に学び活用し続ける仕組みが必要だった。しかし、社内への情報発信やコミュニティ運営に関する専門知識や人員の不足が課題となっていた。そこで、2021年から社内情報発信やポータル構築で協業実績のあったディスカバリーズの支援を受け、活用の浸透と定着を図る体制を整えた。

 ディスカバリーズは、「Microsoft Teams」を活用したAIコミュニティの運営支援に加え、動画やコラムなどの学習コンテンツの企画・制作、情報発信施策の改善などを担当した。単なるコンテンツ提供にとどまらず、パナソニックグループの組織文化や業務特性を理解したうえで年間計画や企画の設計から関与。隔日の状況確認や週1回の定例会議を通じて密に連携しながら施策を推進した。

 一連の取り組みにより、国内従業員のAI活用率は約9割に達し、利用者1人あたり月間約7.5時間、全体で月間約29万時間の業務時間短縮効果が出ている。当初は文章校正やプログラミング支援が中心だったが、マルチLLMの実装などに伴い、長文作成やデバッグ作業など高度な用途への利用も拡大している。運営するTeamsコミュニティには延べ約3.1万人が参加し、ユーザー同士が自発的にアドバイスし合う交流の場として定着している。

 今後は、各事業会社で個別に進む取り組みの統制とエンゲージメント維持を両立させながら、業務への貢献度を一層高めていく方針だ。パナソニック オペレーショナルエクセレンス デジタル戦略本部 ビジネスエンゲージメント部 イノベーション共創課 エキスパートの橋川昌和氏は、「ツールを渡すだけでなく、その活用によってどれだけ事業に貢献できるかが今後の指標になる。PXとそれに連なるAI活用の取り組みで、さらなる高みを目指していく」としている。

ニュースリリース