サンデン・リテールシステム、電話窓口廃止とチャット移行で問い合わせ9割削減

2026年1月21日22:54|ニュースCaseHUB.News編集部
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 サンデン・リテールシステムは、カスタマーセンターの電話応対課題の解決と現場担当者との情報伝達の効率化を目的に、モビルスが提供する有人チャット「MOBI AGENT」、チャットボット「MOBI BOT」、LINEセグメント配信「MOBI CAST」を採用した。1月21日、モビルスが発表した。同社は2025年3月に電話窓口を廃止し、問い合わせ対応をWebチャットとLINE公式アカウントに完全移行したことで、問い合わせ件数の約93%削減を達成した。オペレーター人員も約75%削減するなど、大幅な省人化と業務効率化につなげている。

 サンデン・リテールシステムは、飲料向け自動販売機や冷凍・冷蔵ショーケースの製造・販売を手掛ける国内大手企業。近年は冷凍自動販売機「ど冷えもん」の需要拡大に伴い、累計出荷台数が10000台を超えるなど事業が急拡大している。一方で、カスタマーセンターでは夏場や朝夕のピーク時に電話が集中し、受電率の低下や待ち時間の増加が課題となっていた。修理受付に1時間を要することもあり、オペレーターの負担軽減も急務だった。

 加えて、コンビニ向け機器の設置業務における情報伝達にも課題を抱えていた。従来は本部から複数の連絡者を介して現場のパートナー企業へ情報を届けていたため、最新のマニュアルや部品情報の展開に時間がかかっていた。こうした背景から、顧客のストレス解消と生産性向上を目指し、有人チャット、チャットボット、LINEを活用した新システムの採用を決めた。

 2025年1月から自社Webサイトで、同年4月からはLINE公式アカウント「サンデン・リテールシステムお客様サポート」で、製品の修理や点検の問い合わせ受け付けを開始した。同年3月には従来の電話窓口を完全に終了し、チャット窓口への移行を完了している。チャットボットが事前に内容を振り分けるほか、写真や動画による状況把握が可能になったことで、オペレーター1人が同時に2人の利用者に対応できる体制を整えた。

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LINE公式アカウント「サンデン・リテールシステムお客様サポート」利用の流れ

 また、大手コンビニ向けのコーヒーマシン設置業務では、LINEセグメント配信のMOBI CASTを活用している。全国数百名の設置担当者に対し、技術資料の最新情報や部品の欠品情報をダイレクトに一括配信する仕組みを構築した。これにより、本部から現場への情報展開のスピードと正確性が向上したという。

 導入の効果は数字として明確に表れている。電話からチャットへの移行とFAQの拡充により、1日最大数百件あった問い合わせ件数は約93%減少した。これに伴い、オペレーターの人員数も約75%削減することに成功した。平均900秒以内という応対時間の目標も継続して達成しており、現場の状況把握が容易になったことで業務効率が向上した。また、LINEを活用した情報共有により、情報展開業務に携わる担当者数も半減している。

 サンデン・リテールシステム物流サービス本部サービス部部長の畑上俊二氏は、電話応対の逼迫とパートナー企業への情報伝達の遅れが大きな課題だったと振り返る。モビルスのシステム導入により問い合わせ窓口をチャットとLINEに集約したことで、大幅な生産性向上を実現できた。この改革を基盤に顧客体験のさらなる向上を追求し、業界全体の発展に貢献していきたいと述べている。

 今後はFAQシステムに蓄積された情報を活用し、チャットボットによる自己解決率をさらに高める計画だ。将来的にはAIエージェントの活用も視野に入れ、さらなる省人化と質の高いサポート体制の構築を目指す。また、LINEを活用した情報展開の成功事例を他の製品カテゴリにも横展開し、コールドチェーンを支える高品質なサービス提供を推進する。

ニュースリリース
https://mobilus.co.jp/press-release/50292