タイ国内でタイヤ販売を展開するダンロップタイヤ・タイランドは、請求書業務のデジタル化を目的に、経理AXサービス「Bill One」を採用した。7月7日、同サービスを提供するSansanが発表した。2026年4月に現地スタッフ主導で導入したもので、請求書の処理工数を9割削減するとともに人為的ミスを減らし、営業担当者が本来注力すべき業務に集中できる環境を整えた。今後はスタッフ一人ひとりが自律して課題を見つけ、改善を進めていく文化の醸成を目指す。
ダンロップタイヤ・タイランドは、住友ゴム工業グループがタイ国内で展開する「ダンロップ」ブランドのタイヤ販売会社である。同社で、現地の営業担当者が毎月200件におよぶ請求書を紙やチャットツールで受領しており、紙の受け取りや回覧に加え、支払情報をエクセルへ手入力する作業が大きな負担となっていた。また、入力ミスによる修正や取引先への確認対応が発生し、顧客対応が遅れるリスクも抱えていた。同社は中期経営計画で「現地スタッフの主体的な行動」と「業務プロセスの最適化」を掲げており、営業担当者が顧客対応や市場分析といった本質的な業務に集中できる組織づくりを急いでいた。
こうした背景から同社は、請求書をオンライン上で一元管理できるBill Oneを導入した。紙の請求書も同サービスが代理受領してデータ化するため、関係部門がリアルタイムで同じ情報を確認できる。これにより、営業担当者が行っていた紙のやりとりやエクセルへの入力が削減され、約9割の工数削減を達成した。データ化した情報は顧客向けの請求書作成にも活用し、手入力の手間やミスをなくしている。
導入にあたっては、現地スタッフが主導して運用体制を構築した。タイ現地の取引先にはローカルのタイヤショップが多く、新しい運用の定着に不安もあったが、分かりやすい操作性とBill Oneの専任担当者によるサポートを活用し、スムーズに移行が進んだ。現在は8割以上の取引先が請求書をオンラインでアップロードする体制となっている。さらに、サービス内のメッセージ・メモ機能を利用することで、取引先への修正依頼や社内での処理状況の共有が容易になり、業務の効率化と属人化の解消が進んだ。
ダンロップタイヤ・タイランド社長の田中隆博氏は、「今回のプロジェクトは、現地スタッフが主体となって変革を生み出す第一歩となった。今後も、スタッフ一人ひとりが自律して課題を見つけ、改善を進めていく文化を醸成し、組織全体の成長につなげていきたい」としている。