東急、AI編集アシスタント「StoryHub」を導入

2026年7月11日17:45|ニュースCaseHUB.News編集部
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 東急は、人事起点の社内コンテンツ制作における業務効率化と組織風土醸成の強化を目的に、オールインワンAI編集アシスタント「StoryHub(ストーリーハブ)」を採用した。7月7日、ツールを開発・提供するStoryHubが発表した。インタビュー記事の制作時間を従来の約3分の1に短縮したほか、汎用的なAIでは失われがちだった話者の「人となり」や「熱量」を残した原稿作成体制を確立した。

 東急の人材戦略室 人事企画グループ 風土醸成チームは、「人事は制度や仕組みをつくるだけでなく、風土も両輪で回す」という方針のもと、社内イベントの企画運営やインタビュー記事の発信などを担っている。メンバー2名という限られたリソースでありながら、社内向けに月に最大10本近くのコンテンツを制作・発信している。

 同チームではお昼の配信イベント「ランチセッション」の書き起こし業務を外部に委託しており、毎回の発注手続きや戻ってきた原稿の手直しに多くの手間を要していた。また、1万字近くにおよぶインタビュー記事はすべて内製しており、録音データの文字起こしと担当者の記憶を頼りに構成をまとめる作業が大きな負担となっていた。リソース不足を解消するためにChatGPTをはじめとする汎用的な生成AIツールの活用も模索したが、文章がきれいに整いすぎてしまい、社内報だからこそ届けたい現場の「生の熱量」や、その人の「人となり」が消失してしまうという課題に直面し、一時はAIの活用を諦めかけていた。

 こうした課題を解決するため、同チームはStoryHubの導入を決めた。トライアルにおいて汎用AIツールとの明確な仕上がりの違いを実感したことに加え、同社が求める記事の方向性に対して、ベンダーの担当者が真剣に向き合い、理想のアウトプットを実現するための自動生成機能「レシピ」を共同で設計したという信頼感が選定の決め手となった。

 導入にあたっては、インタビュー記事向けに「口調を勝手にきれいな敬体に変換しない」「方言はそのまま残す」「どんなエピソードも取りこぼさない」といった、通常のAI活用とは真逆のオーダーを反映したレシピをカスタマイズした。これにより、誰がいつ何を話したかを整理しつつも、現場の手触り感を壊さない日本語での出力を実現した。

 導入の効果として、一から原稿を起こす負担が軽減され、インタビュー記事の制作時間は従来の約3分の1にまで短縮された。また、イベントの書き起こし業務においては、一言一句に近い精度で記録できる専用レシピを適用したことで、外注時の面倒な発注手続きが不要となり、イベント直後の隙間時間で処理が完了する体制が整った。結果として、月最大12本程度まで制作できる体制へと拡充されたほか、担当者が交代しても品質を維持してコンテンツを継続できる仕組みが構築され、運用の属人化解消も達成した。

 同チームの植村麻紀子さんと三國しの氏は、高精度な書き起こしという「未完の原稿」からスタートできることが心のゆとりを生み、助手や相棒のように機能しているという。今後はStoryHubをさらに活用し、社内の面白い人たちにスポットライトを当て、多様な職員の言葉と思いをそのまま届けることで、包括的な組織風土の醸成と多職種連携を加速させていく。

ニュースリリース