雪印メグミルクは、クラウドPBXサービス「TCloud for Voice」を採用した。6月4日、同サービスを提供し、導入も支援した都築電気が発表した。全国8拠点で利用する計4500台の電話端末などをクラウド環境に移行することで、固定電話の削減とフリーアドレスに対応した働き方を後押しし、IT部門の運用負荷軽減にもつなげた。今後は音声データとAIの連携も視野に入れ、さらなる業務変革を進める方針だ。
雪印メグミルクは2025年の本社移転に伴い、電話環境の刷新を検討していた。従来利用していたオンプレミス型の電話環境は、在宅勤務やオフィスのフリーアドレス化を推進する際のボトルネックになっていたという。また、DX戦略の柱として「データドリブン経営による生産性改革」を掲げており、将来的なデータ活用を見据えた新たなコミュニケーション基盤整備の必要性が高まったため、TCloud for Voiceの採用を決断した。
同サービスは、従来のPBXの使い勝手を維持しつつ、スマートフォンを活用して場所を問わず利用できるクラウド型のサービスだ。拠点ごとの設備設置が不要になり、管理負荷の削減や構築期間の短縮が可能なほか、多拠点や大規模展開にも対応する。雪印メグミルクは同サービスを採用し、全国8拠点、電話端末2500台、スマートフォン2000台という大規模な音声基盤をクラウドに移行した。
新基盤への移行により、本社の固定電話削減とフリーアドレス化に対応しつつ、代表電話の対応品質維持を両立したという。また、音声ガイダンス(IVR)による代表電話の自動振り分け機能を活用することで、電話対応の効率や即時性も向上したとしている。さらに、インフラの保守を委託したことで、IT部門の対応負荷を従来比で30%以上軽減している。
現在は、各営業所への新電話環境の展開を順次進めている。将来的には、蓄積した音声データを他のシステムやAIと連携させ、顧客対応品質の向上やマーケティング分析などに活用していく計画だ。
雪印メグミルクDX戦略部長(導入当時)の小幡貴司氏は、「工場を含む複雑な環境に対して、実現可能な点と難しい点を(都築電気から)率直に示してもらえたことが、安心してプロジェクトを進められた要因の一つだ。大規模な移行プロジェクトだったが、計画的な準備ときめ細かなサポートによりスムーズに展開できた」とコメントしている。