第一三共が自社生成AIシステム「DS-GAI」を開発し、国内グループ会社の従業員約9300名を対象に導入した。4月5日、アバナードが発表した。
製薬業界において、研究開発から製造、販売に至るまでの幅広い業務で大量の情報処理が必要とされる中、第一三共は業務効率化と従業員の生産性向上を目指し、自社専用の生成AIシステム開発を決定した。
システム開発にあたり、第一三共はマイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Azure」の知見が豊富なアバナードを開発パートナーとして選定。アバナードは「Azure OpenAI Service」を活用し、第一三共の要求する短期間でのシステム開発と、セキュリティ要件を満たす閉域網での運用を実現した。
DS-GAIの開発から本番リリースまでは約1カ月で完了。現在、第一三共は国内グループ会社全体への展開を進めている。システムの特徴として、第一三共独自の業務知識や用語を学習させることで、従業員の業務効率向上に直結する回答が得られる点が挙げられる。
第一三共は、DS-GAIの導入により、情報検索や文書作成の時間短縮、業務プロセスの改善、さらには新たな発想や解決策の創出につながることを期待している。今後は、システムの利用状況や効果を検証しながら、さらなる機能拡張や活用範囲の拡大を検討していく方針だ。
ニュースリリースURL
https://www.avanade.com/ja-jp/clients/daiichisankyo-generative-ai