山梨中央銀行が全行員向けに生成AI活用研修を導入

2025年3月27日23:02|ニュースCaseHUB.News編集部
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 山梨中央銀行が業務効率と生産性向上を目的に双日テックイノベーションの「DX University」が提供する「生成 AI 活用研修」を採用した。3月27日、双日テックイノベーションが発表した。

 山梨中央銀行は、地域金融機関としてデジタル人材の確保や新技術の導入に課題を抱え、都市部との技術格差の拡大や金融機関特有の厳格な情報管理要件と新技術活用との両立に苦慮していた。企業における生成AI活用が急速に普及する中、同行では生成AIチャットツールを導入したものの、利用者や業務活用範囲が限定的であり、現場レベルでの業務改善や生産性向上が喫緊の課題となっていた。

 こうした状況を打破するため、山梨中央銀行は2022年に経営企画部内に「DX・イノベーション推進室」を設置、DX推進人財育成制度を導入した。2024年には生成AIチャットツールを導入したが、その活用は一部に留まっていた。そこで、同行は生成AIを単独テーマとせず、既存の業務研修に組み込む形式で、受講者が自分事として捉えやすい実践的な研修の導入を検討した。

 複数の研修プログラムを比較検討した結果、双日テックイノベーションが提供するDX Universityの生成 AI 活用研修が選定された。プレゼン準備や1on1ミーティングのテーマ案など、具体的な業務シーンでの生成AIプロンプト活用例の紹介、リアル・リモート・アーカイブ視聴といった多様な受講形式、忙しい業務の合間にも受講しやすいコンパクトな開催時間という3点が評価された。

 導入された研修は、eラーニング動画や対面研修を通じて提供され、行員一人ひとりが業務品質向上に直結する実践的な生成AI活用スキルを習得することを目指した。任意受講にもかかわらず全行員の50%近くが受講し、導入後の効果として、自身の業務に生成AIを試してみる機会の増加、自身の学びを同僚と共有し生成AI活用の議論が活発化、日常業務に生成AIを取り入れる動きが広がり活用できる業務範囲が拡大するなど、業務の質への意識向上、行内での知識共有の活発化、DX推進の加速が確認された。

 山梨中央銀行経営企画部DX・イノベーション推進室DX推進チームの林 希氏は、「DXにはゴールがなく、決まった形もないため、時代に合わせて常に最新の技術や情報をキャッチアップし続けなければなりません。DX Universityや今回の生成AI活用研修のように、幅広い人材育成に応用できるような興味深い研修内容やコンテンツを、今後も双日テックイノベーションに協力を仰ぎながら企画したいと思っています」と述べている。

 山梨中央銀行は、今後も双日テックイノベーションとの連携を通じて、最新技術の導入と人材育成を推進し、顧客への提供価値向上を目指す。

ニュースリリース


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