オートバックスセブンのグループ会社であるオートバックスデジタルイニシアチブは、自動車整備における顧客の不安解消を目的に「Google Cloud」の生成AI技術を採用した。6月16日、Google Cloudが発表した。
カー用品市場の競争が激化する中、オートバックスグループは顧客との関係強化を重要な経営課題と位置づけている。特に自動車整備事業では、顧客がピット内での作業を直接確認できないことから、「見えない不安」を感じやすいという業界特有の課題を抱えていた。この顧客の潜在的な不信感を払拭し、透明性の高いサービスを提供することで、顧客体験価値を向上させる必要があった。
課題解決のために、同社はGoogle Cloudの生成AI技術を活用した新ソリューション「安心ピットカメラ」を開発した。これは、整備ピットに設置したカメラの映像をAIが解析し、作業内容をテキストと画像でまとめたレポートを自動作成するものだ。顧客は自身のスマートフォンなどで作業の進捗と結果を視覚的に確認でき、サービスへの信頼性が高まる。開発にあたっては、生成AIの活用で豊富な実績を持つG-genが技術支援を行った。
同社は新たなソリューションを迅速に開発・展開できる柔軟性と拡張性を持つプラットフォームを求めていた。Google Cloudの思想や、多様なサービスを組み合わせられる点、そしてG-genの深い知見に基づく伴走支援が、採用の決め手となった。単なるインフラ提供にとどまらない、事業創造のパートナーとして評価した。
生成AIの活用は顧客向けサービスにとどまらず、社内業務の効率化にも応用している。膨大な店舗マニュアルから必要な情報を即座に探し出すために「NotebookLM」を活用している。従来は熟練スタッフでも時間を要した情報検索が、誰でも短時間で可能になった。
オートバックスデジタルイニシアチブの牧野正Android本部長は、「Google Cloudの思想に共感しており、G-genの協力でその価値を最大限に引き出せている。今後も生成AIを中核技術と位置づけ、自動車業界のみならず、より広い小売業の課題解決に貢献するソリューションを創出していきたい」と語る。同社は今後、AI技術をさらに深化させ、新たな顧客価値の創造を目指す。
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