神戸市水道局、AIアプリで図面確認を効率化 事業者の申請手戻りを削減

2025年7月23日20:43|ニュースCaseHUB.News編集部
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 神戸市水道局は、給水装置工事申請の手戻り削減と審査期間の短縮を目的に、AIを活用した「セルフチェックAIアプリ」の利用を開始した。7月23日、同アプリを共同開発した富士通Japanが発表した。神戸市内の指定工事事業者にアプリを提供し、申請前に図面を自己点検できるようにすることで、申請から審査に至るプロセス全体の効率化を目指す。

 神戸市水道局では、家庭の水道管やメーターなどの設計が基準に準拠しているかを確認する給水装置工事審査を行っている。簡易な工事に関する申請だけでも年間約6000件に上り、人手による審査業務に多くの時間を要することが課題となっていた。 これを受け、同局は富士通Japanと共同で図面審査をAIで支援するアプリを開発し、2024年7月から局内での運用を開始し業務効率化を図ってきた。

 今回の取り組みはこれを一歩進めたもので、局内で運用してきたAI審査アプリを基に、指定工事事業者自身が図面をセルフチェックできるアプリを開発した。 7月23日から市内の指定工事事業者約800社を対象に順次提供を開始する。 工事事業者が申請前に図面を事前確認することで、申請の手戻りを減らし、審査期間のさらなる短縮を図る。

 セルフチェックAIアプリは、画像認識AI技術により、工事図面上に記載された約30種類の給水装置記号や、配水管の口径・管種・布設年度といった文字情報を自動で検出する。 記載が必須な記号などの有無に応じ、OKまたはNGの結果を図面上に色付きで一覧表示する。 これにより、事業者は記載漏れなどを事前に把握でき、給水装置工事の申請および審査全体の業務効率化を実現する。

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セルフチェックAIアプリによる検出結果のイメージ

 富士通Japanは、今後も神戸市水道局の取り組みを支援するとともに、自治体や事業者を含む水道業界全体のAI活用を推進することで、業務効率化と持続可能な地域社会の実現に貢献していく。

ニュースリリース


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