島根銀行、次世代バンキングシステムで勘定系刷新 地域金融のDXを推進

2025年7月24日23:31|ニュースCaseHUB.News編集部
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 島根銀行は、地域金融機関のDX実現を目的に、フューチャーアーキテクトが提供する「次世代バンキングシステム」を採用した。7月22日、フューチャーアーキテクトが発表した。フルオープンAPIを備えた勘定系システムによって外部連携を迅速化し、これまで維持・保守に集中していたシステム投資を戦略中心に転換する。デジタルシフトを通じて業務効率化や人員の再配置を進め、地域活性化に貢献する考えだ。

 島根銀行は2025年4月に開始した新中期経営計画で「ふるさと山陰活性化プロジェクト」を掲げ、地域社会との連携を意味する「ローカルエンゲージメント」の向上を目指している。フューチャーアーキテクトは、同行のIT戦略パートナーとして銀行業務とシステムの理想像を共に描き、今回の次世代バンキングシステム構築に至った。

 次世代バンキングシステムは、フューチャーアーキテクトが全国30行以上の地域金融機関を支援してきた実績とノウハウを基に、地域金融機関に求められるバンキングサービスを再定義し構築したクラウド型の基幹系業務システム。業務プロセスを整理し、勘定系コア機能をシンプルにしたアーキテクチャを最大の特長とする。勘定系だけでなく、情報系、営業・融資支援、営業店、インターネットバンキングなど、銀行業務に求められる機能全域をカバーしている。

 本システムの導入は、福島銀行に次いで2行目。構築にあたっては、1行目のノウハウを基に効率化を図り、福島銀行の稼働から1年で本番稼働を実現した。

 全てのバンキングサービスをAPIで提供できるため、制度変更や新しいサービスの拡充に柔軟かつスピーディに対応できる。また、銀行ごとに異なるビジネスルールや商品、サービスをルールエンジン化することで、コアプログラムを修正することなく、新たなキャンペーンの展開や既存サービスの改修を短時間かつ低コストで行える。

 業務面では、これまで領域ごとに分散していたシステムやツールを統合し、営業店と本部が業務をワンストップで遂行できる環境を整備した。窓口用の専用端末も不要となり、汎用PCやタブレット端末のみで全ての業務が完結するため、店舗業務の省スペース化とペーパーレス化を促進し、業務効率化を図る。

 さらに、各システムに分散していた顧客情報を一元化し、統合データマートにリアルタイムで連携する。これにより、マーケティングや経営分析レポートなど、目的に合わせたデータ利活用が可能となり、機動的な経営戦略の推進を支援する。

ニュースリリース


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