千代田化工建設、経費精算基盤を統一し業務効率化 グループ全体のペーパーレス化を推進

2025年7月25日14:02|ニュースCaseHUB.News編集部
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 千代田化工建設は、グループ全体の紙に依存した経費申請・精算業務からの脱却を目的に、TISのクラウド型経費精算システム「Spendia」を採用した。7月25日、TISが発表した。グループ各社で異なっていた経費精算の仕組みを統一し、ペーパーレス化を推進することで、経理業務の負担軽減と従業員の利便性向上につなげる。

 千代田化工建設は、国内外でプラント建設などを手がける総合エンジニアリング企業で、グループ全体の従業員数は3000名以上に上る。従来、グループ各社の経費申請・精算業務は、本社では人事系パッケージ製品、子会社ではExcelを用いるなど、仕組みが統一されていなかった。特に、紙の領収書を台紙に貼り付けて提出し、経理担当者が目視で照合する作業が共通の課題となっており、出張旅費の申請が多い業務特性上、大きな負担となっていた。

 こうした背景から、同社は2021年にグループの経費精算ツールを電子帳簿保存法に対応したクラウドサービスに統一する方針を決定。領収書と申請伝票のペーパーレス化、スマートフォンからの申請・承認、グループの経費精算ツールの統一を目指し検討を進めていた。

 Spendiaの選定にあたり、各種設定の自由度やカスタマイズの柔軟性を高く評価した。同社では複数の案件を兼任する社員が多く、経費を按分して申請する必要があったが、Spendiaでは画面上で按分率を入力するだけで自動的に処理されるため、社員の負担軽減につながると判断した。また、申請件数に左右されないユーザーID数による課金体系が、申請伝票数の多い同社の運用コスト面で最適であることや、全社員に支給しているコーポレートカードの明細データを自動連携できる点も評価のポイントとなった。

 導入に際し、まずグループ3社に先行導入し、その後、親会社である千代田化工建設に展開する計画で進められた。グループ各社の経理・人事担当者による合同チームで要件定義を行い、全社共通のテンプレートを定めた上で、各社独自の規定に合わせた個別設定を実施した。また、社内の承認者管理システムとAPIで連携するインターフェースを開発したほか、海外顧客向けの証憑PDFを英語表記にする独自のカスタマイズも行った。国内グループ会社では2024年4月から本格利用を開始している。

 Spendiaの導入で、経理担当者が行っていた領収書と伝票の目視確認作業の負担が大幅に軽減された。申請者は、紙の領収書をスキャンした画像や電子領収書、コーポレートカードの明細を一つの伝票画面に紐づけて申請できる。また、直感的な操作性により、操作方法に関する社内からの問い合わせはほとんどなくなり、従業員の利便性も向上した。スマートフォンなどから場所や時間を選ばずに経費精算が行えるようになったほか、コーポレートカードの明細が自動連携されるため、申請時の入力負荷も軽減されている。

 千代田化工建設の担当者は、「海外からでも安全に利用できるよう、シングルサインオンでアクセスできる構成を採用し、セキュリティを強化した。クラウド移行によりインフラ管理が不要になり、法改正へも開発なしで対応できるのは大きなメリットだ。今後もグループ全体で業務効率化に向けたDXを構想しており、ソリューション領域が広いTISインテックグループに協力してもらえればと思う」とコメントしている。

ニュースリリース


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