宮崎大学、AI文字起こし導入で業務効率化 手作業からの脱却、記録品質も向上

2025年9月18日21:34|ニュースCaseHUB.News編集部
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 宮崎大学は、NishikaのAI音声文字起こしソリューション「SecureMemo」を導入した。9月18日、Nishikaが発表した。従来の手作業による文字起こし業務の負担を軽減し、業務効率化と記録品質の向上を同時に実現した。今後は、さらに多様な場面での活用を模索し、生産性向上につなげたい考えだ。

 宮崎大学は、定例会議や教授会、研修など記録を要する機会が多く、音声を聞きながら手作業で文字起こしを行っていたため、会議時間の数倍に及ぶ時間を要することが課題だった。特に、活発な意見交換が行われる会議では、記録作成に数日を要するケースもあった。こうした状況を改善するため、AI文字起こしツールの導入を検討していた。

 複数のサービスを比較検討する中で、「SecureMemo」の採用を決定した。決め手となったのは、機微情報を扱う会議でも安心して利用できるオンプレミス運用への対応だった。また、独自の音声認識AI「shirushi」による高い認識精度と、予算とのバランスが取れていたことも評価した。さらに、直感的なユーザーインターフェースで、PC操作に不慣れな職員でも容易に利用できる点も決め手になった。

 導入後は、定例会議や研修動画の文字起こし、打ち合わせ記録の作成など、さまざまな場面で活用が進んでいる。文字起こしにかかる時間は、従来に比べて概ね3分の1から2分の1に短縮され、人件費削減という目標に十分な効果を実感している。また、以前は音声の一部のみを文字起こししていた部署でも、音声全体のテキスト化に運用を転換したことで、記録の網羅性や品質が向上している。

 現場からは「ゼロから文字起こしするより、AIで生成されたテキストを確認・修正する方が断然楽だ」と評価を得ている。今後は、Teamsなどを活用したハイブリッド会議におけるリアルタイム文字起こしや、窓口での留学生対応での記録・翻訳など、新たな活用シーンの創出も視野に入れている。

 宮崎大学情報基盤センターの稲丸貴志事務システム係長は、「ツールを正しく選定し、正しく使うということは非常に重要。今後は、さらに活用範囲を広げていきたい」と語っている。

ニュースリリース